こんにちは、経営相談室の谷口です。
日々の相談で、「現場の仕事には自信があるが、受注に伴う事務作業に追われ、本来の業務に集中できない」というお悩みをよく伺います。特に製造業などにおいて、取引先から送られてくる図面の整理やデータ入力に多くの時間を割いているケースは少なくありません。

身近な不便からなくしていきませんか?
今回は、プログラミング不要の「ノーコード」と、複数の作業を連携して自律的に進める「AIエージェント」を組み合わせ、事務作業を自動化した事例をご紹介します。
ある企業では、取引先から図面のPDFがメールで届くたび、担当者が手作業でフォルダに保存、顧客管理システムを開いて該当案件を探し出し、手入力で情報を更新していました。この流れを見直し、メールが届くと自動でフォルダに添付ファイルを格納、顧客管理アプリ内の「既存の案件情報」に図面のPDFが自動で追加登録される仕組みを構築したのです。これにより、ファイルを探す手間や登録漏れを防げるようになりました。
この事例の最も優れた点は、AIエージェントを活用してファイルの保存からAIの文字認識、データ登録までの流れを全自動化している点です。
メールから自動格納されたPDFを案件に登録すると、次にAIがそのファイルの中身を自動認識します。記載されている図番や、関連する「複数の工程名」、そして「個数」をAIが読み取り、その結果を受け取ったAIエージェントが、案件情報に自動で登録・更新を行ってくれるのです。
これまで人が図面を目視で確認し、手入力していた作業は、時間がかかり入力間違いのリスクもありました。一連のフローをAIエージェントが代行することで、処理がスムーズに行われます。最終的な確認は人が行いますが、ゼロから手入力する労力に比べれば負担は劇的に下がります。
従来、こうした自動化は専門のIT企業に依頼する必要があり、多額のコストがかかるのが一般的でした。しかし今は、既存のツールをうまく組み合わせることで、低コストかつスピーディーに自社専用の仕組みを構築できる時代になりました。中小企業にとって生産性を飛躍的に高める大きなチャンスです。
最初から大がかりなシステムを入れるのではなく、「添付ファイルの自動保存や既存案件データの自動更新」といった身近な業務から見直し、必要な部分だけを自動化していくのが失敗しない秘訣です。そして、一度作って満足せず、現場に合わせて改善を重ねることが不可欠です。
「同じような自動化ができるか」「どう組み合わせればいいか」とお悩みの方は、経営相談室へご相談ください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 谷口が担当しました。
▼谷口 睦(たにぐち むつみ)へのご相談(面談)
(2026年4月15日公開)
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