こんにちは。スタッフコンサルタントの高島です。
今回は、ついつい言いがちな言葉をテーマに取りあげました。
でもこの言葉、ちょっと曲者なんです。というのも・・・
「私がこう言っても社員はしないんですよ、○○○するのが普通でしょう?」
「普通○○○しますよね。○○○しないうちの社員って…」
「○○○するのが普通ですよね、それなのに!」
経営相談の中で、社長さんから社員さんや社内での出来事に関するトピックスをお聞きする機会が多いのですが、「普通は云々…」のフレーズはバンバン頻出します。
そして、「普通」のあとに続くのは諦めや嘆き、怒りといったネガティブな内容であるのが特徴的です。
「普通なら○○○してくれるでしょう」といった期待があったのに、それが実現されなかったため、「普通は云々…」以降はネガティブな内容になってしまうようですね。
であれば、「普通は○○○」といった概念を持たない方がフラストレーションは溜まらないと思いませんか?
また、「普通」(普段一般と同様であるさま)の対義語は「異常」(普段一般と異なるさま)となりますから、「普通○○○でしょう」と言うと「普通じゃないってことは、私は『異常』なのか?」と相手(たとえば社員さんなど)のモチベーションを下げてしまい、結局こちらの希望は受け入れてもらえないことになってしまいがちです。
では、「普通は○○○」と思っていても、ぐっと我慢するしかないのか?
いえいえ、そうではありません。
「普通は○○○」と心の中で期待せずに、「○○○してね」「こういうときは○○○することにしよう」と最初から言っておくなど、わかりやすく明確にすることが大切です。
たとえば、「えっ、こんな忙しいときに明日休みたいなんて、普通空気読んで言わんやろ?!」というシチュエーションはありがちだと思うのですが、それなら「みんなで協力し合って休みもとろう。だから原則1週間前には言ってね」と先にルールとして言っておく。就業規則にも年休の取得ルールとして書いておくといいですね。
「普通」という言葉はフラストレーションの元となり、口にしても相手のモチベーションを下げるだけ。
それよりも、あなた(経営者)の「普通」とすることを明確にして、みんな(社内)で共有するほうが、良い結果につながりますよ!
経営相談室 スタッフコンサルタント 高島あゆみが担当しました。
(2016年3月3日公開)
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