中小企業の経営者・起業家の皆様を支援する機関。大阪産業創造館(サンソウカン)
この原稿を9月4日に書いています。大手アパレルメーカー「ワールド」が大規模なリストラに着手しました。2016年3月までに400~500店舗を閉鎖、現在90あるブラントの内10~15を廃止するというものです。
ワールドはアパレル業界にクイックリスポンスという革命を起こしました。シーズンインしてからも顧客ニーズに対応して、発注後2週間で店頭に製品をそろえるというものです。マーケットインの典型ですね。しかし、この現状。どこに落とし穴があったのか?
低価格帯はユニクロやH&Mにしてやられ、外国人観光客の購買は高級品に向けられる。中価格帯が中心のワールドは苦戦を強いられた・・・と新聞なんかに書かれています。
しかし、事態はもっと深刻では?商品の魅力が低下した?
OEMメーカーや商社のアパレル部の人の話を聞くとそんな風に思ってしまいます。
ワールドさんだけではないですが、小売の企画担当者から出てくるファッショントレンドは有名雑誌の切り貼り、サンプルを提案すると、「もっとかわいくしてぇ」としか言わない、ってな愚痴を聞きます。売れ筋を追求することは間違いではないが、それだけではね。
経営相談室を利用している企業で、独自ブランドを立ち上げて頑張っている方がいらっしゃいます。上代2万円近いブラウス、3万近いワンピースを中心とした品揃えで、有名百貨店で一週間に百万円以上売り上げるアパレル、インテリア雑貨の製造販売で有名セレクトショップに直口座を開いてもらった企業など・・
彼ら、彼女らに共通する要素は、素晴らしいものを作るんだ、という意思です。顧客ニーズを顧みないわけではないが、ベースに良いものを作るという強い意志があります。
真のプロダクトアウト力、事業を成功させる原動力です。
経営相談室 スタッフコンサルタント 森が担当しました。
(2015年9月9日公開)
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