第230回 ビジコンの応募書類について|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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ビジコンの応募書類について

  • ビジコンとは
  • 主な評価基準
  • 記載のポイント

ビジコンとは

皆さん、こんにちは、経営相談室の待谷です。

ビジコン(ビジネスプランコンテスト)をご存知ですか?
主に新規性の高い革新的なビジネスの発掘をするために行われているもので、受賞者は賞金などの様々な特典が得られます。

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ビジコンの最終プレゼンは一般公開されることもあり、様々な企業の方やマスコミ、金融機関やベンチャーキャピタルの方も見に来られることがあります。
ビジコンへの出場によってチャンスを掴み、その後のステップアップに繋がった企業が何社もあります。

最終プレゼンに至るまでには何度かの審査を経るケースがほとんどですが、一般的には最初に書類審査を行います。
どれだけ素晴らしいビジネスプランだったとしても、魅力が伝わらない書類だったら落選してしまうこともありえます。

応募に当たって、書類審査を通過するためにも応募書類はしっかりと書きたいところです。

主な評価基準

ビジコンへの応募に当たっては、まず応募要項を精読してください。

評価の基準が何なのか要項に明記されているケースもありますし、仮に評価基準が書かれていなくても、コンテストの開催意図から何が求められているのか類推することが可能なこともあります。

求められていないことを書いても評価の対象にはなりませんし、評価基準になっていることが書けていなければ、評価は低いものになってしまいます。

では、どういったことが評価基準になっているのでしょうか?
応募書類の記載項目はビジコンによって多少異なりますが、評価基準になっているものとして、主に以下のようなものが挙げられます。
新規性
市場性
実現性

新規性が強いということは、まだ市場での製品・サービスの認知度は低いでしょう。
ターゲットとなる相手のニーズが見込めるのか、訴求・販売をどのようにやっていくのか、ちゃんと実行することができるのかということを説明する必要があります。

記載のポイント

市場性に関する記述が曖昧だと、実現性の評価にも影響を与えます。
これらは売上の計画の根拠にもなります。

では、それぞれの記載のポイントを見ていきましょう。

新規性
言葉の意味だけ捉えると、既存のビジネスプランと比較してどこが新しいのか、どこが相違点なのかということになります。

しかし、審査をするにあたって、単なる新しさや相違点だけではビジネスプランとして良し悪しを評価することはできません。

既存のものと比較して「どのように」「どれだけ」優位性があるのかという点も記載する必要があります。
想定している競合と5W2Hの視点で比較すると書きやすいでしょう。

What…提供する付加価値そのもの
When…付加価値を提供する時期、時間、タイミング、リードタイムなどの時間的要素
Where…付加価値を提供するチャネル、場所
Whom…対象
Why…顧客が得られる便益(顧客にとって製品購買・サービスを受ける目的や理由)
How…付加価値を提供する方法
How much…価格

市場性
参入する市場として妥当であることを説明する必要があります。

インバウンド需要、オリンピックや万博のようなビッグイベント、法改正や技術の進歩など、市場に影響を与える様々な要因があります。
それらを踏まえて、
1. 市場の規模
2. どのような競合がどの程度存在しているか
3. それらが今後はどうなることが予想されるのか
といったことを考慮する必要があります。

市場の中でニーズの広さと深さがどれぐらい見込まれるでしょうか?
ターゲットはどのような人、あるいは企業・団体でしょうか?

それらが営業範囲内にどの程度存在していることが見込まれるのか、推測ではありますが、可能な限りエビデンスを添えて、審査員が納得できるような論理的な記述が望ましいでしょう。

エビデンスとなるデータは政府が発表しているもの(https://www.e-stat.go.jp/)や各種白書、業界団体が公開しているものなどがありますので、それらをご活用ください。

市場性に関する記述が曖昧だと、実現性の評価にも悪影響を与えかねません。

実現性
何を、いつ、どのようにやっていくのか、実行できるだけのノウハウやリソースを持っていることを記述することが、実現性の根拠になります。

どういった媒体を使って宣伝を行うのか、どういったチャネルで販売・提供するのか、できるだけ具体的に、定量的に記載ください。

例えば、全く新規のサービスは、存在を知っている人が極めて少ないので、検索エンジンで検索する人はいません。
ですから、周知方法として「SEO対策」だけだと具体性に欠けているため、ちゃんと考えていないと判断される恐れがあります。

売上が毎期上がっていくということは、売上が向上することが見込まれる内容になっているはずです。
ということは、これらの記述は売上の計画が達成できるかどうかの根拠になります。

いかがでしょうか?
ビジコンに応募される機会がございましたら、参考にしていただければ幸いです。

経営相談室 スタッフコンサルタント 待谷 が担当しました。

(2019年4月3日公開)

大阪産業創造館 経営相談室

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