みなさんはタクシーに乗った時に運転手さんと会話をしますか?
私はよく「最近、景気どうですか?」と話しかけることが多いです。今年は、名古屋・京都・大阪・兵庫・岡山・香川・福岡・大分のタクシーの運転手さんに話しかけましたが、都市部を中心に「景気は良くなってきた」みたいですよ。
なかでも名古屋が顕著で「トヨタ系の従業員さんがタクシーチケットを使う頻度が増えました。また長距離乗られるからとても有難い」そうです。
一方、京都では「最近、外国の観光客が増えて近場の寺社やホテルまで大きな荷物と一緒に運ぶことが多い」そうです。確かに京都だけでなく大阪もそうですが、訪日観光客がホント多いですよね。心斎橋界隈や梅田界隈で見かけない日はないような気がします。
ニュースでも「今年1月から9月までの訪日外国人客数は前年同期比26%増の973万人と過去最高ペースで推移している」といっていました。最近の円安の効果がこんなところにプラスの影響を及ぼしているのでしょう。
私達もそうですが、観光に行ったら財布の紐が緩みますよね。ご当地の名産を堪能したいですし、記念品やブランド品、そして珍しいお土産もいっぱい買いたいですし。この感情は万国共通みたいです。観光庁によると訪日観光客の1人あたり支出額は14万3,942円だそうです。結構多いですよね。
しかしそれでもまだまだ消費意欲はあるみたいです。昔、あるVISIT JAPAN大使がおっしゃっていましたが「日本には夜に家族で楽しむところが少ない。家族で見られるショーやナイトツアー、24時間空いているショッピングセンターなどがあれば、観光客はもっとお金を落とすのに」と。確かに「ドン・キホーテ」は夜中に訪日観光客がよく来ていますよね。
さらに今年10月から消費税免税対象品の範囲が広がり、化粧品や食料品も対象となったことから、訪日観光客の消費はさらに期待が持てますね。
一方、日本国民の消費はどうかというと、消費税増税以降いま一つ回復の兆しが見えないみたいで、国会および政府では次の増税を予定通り行うべきかどうか議論されている模様です。
しかし日本の人口は減少の一途を辿っていますので、国内マーケット頼みの経営をこのまま続けることは、自社の収益構造にも寄りますが、リスクの高い戦略になるかも知れません。
かといって、いきなり海外へ進出して事業を展開するのも難しいですので折衷案として、まず訪日観光客を取り込んでいき、彼らのニーズ等をしっかり把握し、勝算があると実感し準備が整ったら海外展開を図るという戦略も考えられるでしょう。
訪日観光客を取り込むことはそう簡単ではないですが、まず以下を検討することから始めませんか?
訪日観光客に自社の商品・サービスを
経営相談室 スタッフコンサルタント 中田 英智が担当しました。
(2014年11月5日公開)
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