第562回 社員の疲弊と孤立を防ぐために|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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社員の疲弊と孤立を防ぐために

  • 従業員は高い業務レベルを求められるようになっている
  • 従業員の疲弊と孤立
  • やるべきことの選択と集中、チームワーク

従業員は高い業務レベルを求められるようになっている

先日、ある大手IT系企業の若手社員と話す機会がありました。

チームワークを意識しましょう!

チームワークを意識しましょう!

大企業の若手社員といえば、最近の賃上げの恩恵を最も受けている人達だと思いますが、話してみると、「会社がエンジニアの単価をドンドン上げる方針のため、離れていくお客さまが多い。コストを下げて受注するために、単価の高いベテラン社員は外注に置き換えられ、今までベテラン社員がやっていた仕事を若手がしなければならなくなっていて、残業も多く、仕事が大変」と言っていました。賃上げに見合う生産性・収益性向上を求められているのか、若手社員もベテラン社員もみな、一段上の困難な仕事へのシフトを迫られているようでした。

従業員の疲弊と孤立

大企業の人達だけでなく、中小企業で働く人達も、それぞれに困難な課題を抱えています。しかし、目の前の仕事に忙殺されて、困難な課題に向き合う時間がとれないため、困難な課題はどんどん増殖し、その結果、多くの人達が疲弊してしまっています。
また、職務内容を特定するジョブ型雇用、リモートワークの増加、雇用形態の多様化など、社員一人一人がそれぞれの都合に合わせて仕事を進めることが効率的であるという昨今の風潮は、社員ひとりひとりがバラバラで孤立してしまう状況を生み出しかねません。

やるべきことの選択と集中、チームワーク

それでは、こうした状況に対して、どうしていけばよいのでしょうか?
まずは、やること、やらないことを決めることです。時間には限りがあり、かつ労働時間管理がますます厳しくなる状況下で、取り組むべき仕事・課題を絞り、捨てるべき仕事・課題を決めなければ、時間が足りません。様々な仕事・課題が押し寄せる中、個人としても、組織としても、強い意志で成果につながる仕事・課題に集中すべきなのです。
そして、チームワークを意識することです。1+1を5にも10にもしていくことが組織・チームの価値です。お互いに知恵を出し合い、励まし合い、相乗効果を発揮しながら、チームで高い成果をめざすことで、一人一人の成果を最大化していくことが重要なのです。

経営相談室 スタッフコンサルタント 泉が担当しました。

▼泉 仁史(いずみ ひとし)へのご相談(面談)

(2025年11月26日公開)

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