こんにちは。
経営相談室の谷口です。
私は創業者の方と面談する機会が多いのですが、ターゲットやメニューに統一感やシナジーがないなど、事業のコンセプトがしっかりと定まっていないと感じることがあります。
ぶれないコンセプトがありますか?
一貫性のあるコンセプトを最初に考えることで、事業立上げに当たって限りのある時間やお金を何に使うべきかが明確になるため、まずはコンセプトをしっかりと定めましょう。
コンセプトを考えるとき、私はいつも「理念」、「ターゲット」、「問題点」、「提供価値」、「具体策」の順番で考えるように伝えています。
【理念】
事業を通して、社会にあるどんな課題を解決し、それによってどんな人を増やしたいのか?
(例)
ストレスや疲労から解放して、心身共にリラックスできる穏やかな生活が送れる人をもっと増やしたい
【ターゲット】
どんな人の悩みや問題を解決したいのか?
(例)
ストレスや疲労を抱えている主婦層
【問題点】
ターゲットが抱えている問題点やその原因は?
なぜそれを既存の商品・サービスで解決できないのか?
(例)
● 育児と家事に追われて、自分だけのリラックスした時間が持てない
● ストレスの原因である家事と育児を無くすことはできない
● 子どもを一人にすることはできない
【提供価値】
その問題を自社はどのように解決するのか?
(例)
● 「技術力のあるマッサージ」、「リラックスできる香り」、「落ち着いた音楽」で心身共にリフレッシュし、ストレスから解放する
● 託児所と提携しているため、子ども連れでも気軽に通える
【具体策】
提供価値を生み出すための具体策を検討します。
ここでは競合ではなく自社が選ばれる理由となる「ウリ」があるかがポイントとなります。
上記をつなぎ合わせるとコンセプトが完成します。
(例)
ストレスや疲労を抱えている主婦の方に、心身共にリラックスできる穏やかな生活を提供します。育児と家事に追われている主婦の方は、自分だけのリラックスした時間を持てず、ストレスや疲労がどんどん蓄積してしまいます。そこで、「託児所と連携し子どもを預かる」ことで気軽に通えて、「技術力のあるマッサージ」、「リラックスできる香り」、「落ち着いた音楽」によって心身共にリフレッシュし、ストレスから解放されるリラクゼーションマッサージを提供します。
考えたコンセプトを競合に置き換えても通用する場合、抽象度が高く競合との違いが明確になっていないかもしれません。
さらに他店にないウリを明確にするために、抽象度の高い言葉を固有名称に置き換えることで、お客様に違いがより伝わりやすくなり、選んでもらえるようになります。
コンセプトを構築する上でお悩みの際は経営相談室にまずはご相談ください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 谷口 が担当しました。
谷口 睦(たにぐち むつみ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 谷口 睦(たにぐち むつみ)のプロフィール
(2022年11月9日公開)
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