みなさん、こんにちは。 大阪産業創造館 経営相談室の岡島です。
経営計画を検討する際、
数値目標の設定方法についてご質問を受けることがあります。
数値は、前年の実績、直近の傾向、市場の動向などを加味し
どのくらいまで伸ばしたいかということを総合的に試算して算出します。
が、どんなに理想的な数値計画を設定しても、今保有している経営資源で
実現可能なものでなければなりません。
良くない例としてあるのが、売上目標が前年の120%で設定されて、
それを達成するとまた次の目標が20%加算されるといった設定方法です。
120%アップを達成できる根拠が明確でなく、
「なんとなくこれくらい欲しい」という“思い”だけでは
社員の納得感が引き出せず、モチベーションダウンの要因となってしまいます。
そんな時に有効なのが実行計画です。
実行計画とは、計画を達成するために、
どのような行動を実行するかを具体的に分解したものです。
例えば、ある新規事業について、
1年間の売上 1,200万円(毎月100万円)を目標とすると、
成約単価が10万円だから毎月10件の成約が必要。
成約率を30%とすると、毎月30件の見積もりが必要。
そのためには、訪問は100件/月、テレアポ 5000件/月
といったように、目標達成に必要なプロセスを細分化して管理します。
この際のポイントは、プロセスの達成度合を評価するための
指標を定量的にして、どの時期にその数値を達成するかを
明確にすることです。
これにより、1年後に結果検証するのではなく、途中経過で
達成できない原因を都度検証することができます。
さらに、実行計画を作成することで、
実行可能性についても確認することができます。
例えば、上記の例でいくと、毎月100万円の売上を達成するためには
営業日数20日だと、1日あたり
見積もり 1.5件
訪問 5件
テレアポ 250件
を1人でこなせるのかとなります。
これが、説得力や納得感の無い計画の典型です。
この目標の実現性を高めるためには、
・営業を1名追加するのか?
・目標を見直すのか?
・戦略を変更するのか?
など、様々な角度から検討することができます。
理想から計画を設定しても、行動を細分化することで、
現実とのギャップが見えてきます。
このギャップを埋めることで、実現性のある計画が策定できます。
客観的な視点で助言させていただきますので
迷った際はお気軽にご相談ください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 岡島 が担当しました。
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(2018年12月19日公開)
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