みなさん、こんにちは。経営相談室の大西です。
レジ袋の有料化以降、コンビニの会計時に袋詰めに時間がかかってしまい、後ろで順番待ちをしている人が気になって仕方がありません。個人的な感想ですが、レジ袋の有料化以降、購入する商品の数が減った気がします。
顧客行動の変化は大きなビジネスチャンス!
レジ袋有料化の直後、レジ袋の辞退率が概ね70%と大幅にアップしたというニュースがありました。
一方で、通販サイトによると、レジ袋をネットで購入する人が3倍になったようです。これは、家庭で発生した生ごみを捨てる際に、コンビニ袋の代わりにレジ袋を購入する人が増えたからと見られています。
こうしたルール変更や社会情勢の変化により消費者の行動が変わることがあります。特に、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、顧客の行動が大きく変わりました。大小様々な環境変化があり見通しはつきにくいですが、こうした変化の中でも、環境の変化をいち早く捉え、チャンスに変えていきたいですね。
大きな環境の変化の中でも、分析方法が変わることはなく、売上の実績など客観的な数値を活用して考えることが基本になります。小売業や飲食店では、POSデータを活用した仮説と検証のプロセスが有効です。
【1】 顧客の動向を実績数値で把握する
売上高、客数、商品販売点数を時間帯別、日別、月別に比較し推移を分析します。
【2】仮説を立て新しいメニューやサービスを考える
数値分析で得た情報をもとに仮説を立てます。売れ筋を見極め、品揃え、陳列、メニューなどを見直します。
【3】仮説を検証する
実行後、直ぐに仮説を検証し、必要があれば計画を修正しながら顧客の行動を見極めていきます。
POS「販売時点情報管理(Point of sales)」の利点は、「いつ・何が・いくらで・いくつ売れたか」を把握するのに優れ、売れ行きをすぐに観測できる点です。
変化が厳しい状況では、仮説と検証の頻度も増えるので、この利点を生かして、活用したいところです。
タブレット型のPOSの種類も増え、昨年までは、消費税増税対策前の補助金もありPOSを導入したお店も多かったと思いますが、今年はデータを活用していけると良いですね。
なお、本年度POS導入を検討されている事業者の方は以下のような助成金がありますので、参考にしてください。
■働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000150891.html
POSデータでわかるのは、「いつ・何が・いくらで・いくつ売れたか」といったPOSを通した購買行動の結果に基づくもので、指定した期間(時間別・日別・月別・年別)の集計データ、商品別売上などです。
誰が買ったのか、どんなシーンで利用されたかなどの情報は、顧客との会話やインターネットの情報を参照し、推察するしかありませんが、あればより深みのある分析になります。
タブレットタイプのPOSでも顧客データと連携ができるようなものもありますが、まずは、売上実績でも十分な情報は得られると思います。
分析を進めるといろんなことが気になってしまいますが、どのような状況下においても、できることから基本に立ち返って考えることが大事ですね。
経営相談室を活用しながら、次の一歩に踏み出していただければと思います。
経営相談室 スタッフコンサルタント 大西 が担当しました。
▼大西 森(おおにし しげる)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
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(2020年9月16日公開)
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