第349回 実現可能性を高めるアクションプランのポイント|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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なかのひと
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実現可能性を高めるアクションプランのポイント

  • ゴールに至る道筋を明らかにする
  • ゴールに至るアクションは細分化されているか
  • 新しい取り組みには特に注意!

ゴールに至る道筋を明らかにする

経営相談室の東です。
東京オリンピック2020は8月8日に閉会式を迎え、24日からはパラリンピックが始まっています。
参加している選手たちを見ていると、競技当日に照準を合わせて、いかにベストコンディションで臨むかに心を砕いているのだなと思います。
競技の日をゴールとして設定し、どんな状態だとベストといえるのかを具体的に設定して、日々の努力を重ねていることは想像に難くありません。

行動を細分化しましょう!

行動を細分化しましょう!

以前、347回「オリンピックから経営を考える」でも、プランの重要性をお伝えしていますが、経営計画においても、ありたい姿を到達点とし、そこに至るまでにはどうするのか、その道筋が明らかになっていることが重要です。

中期の経営計画だと先行きが読みづらいこともあり、あらすじを描く内容になりがちですが、直近年度の1年間については、台本レベルで具体的なアクションプランを別途作成することをお勧めしています。

ゴールに至るアクションは細分化されているか

まずは足元の1年目の階段を上がらなければ、次年度へとスムーズに移行できないので、直近年度は月次レベルで作成し、下記を明らかにします。

・課題:目的達成のために取り組むテーマ
・施策:課題を達成するために行動に移す項目
・成果指標:達成度合いを測る物差し
・計画の成果、進捗状況を管理する責任者(部門)
・実施時期:取り組む時期や期間

これまでにも多くのアクションプランを拝見させていただいていますが、テーマに対して何を行動に移せば課題が達成できるのか施策があいまいな場合がよくあります。

方向性だけみえていても具体的な行動がイメージできなければ、結局着手しないまま放置されてしまいます。

「そのためには何をすべきか?」を問い続け、要素を分解し、「(~のために)〇〇する」と、行動レベルへと細分化していくことが必要です。

将来のありたい姿と現状をつなぐために、どんな行動を細やかに積み重ねてギャップを埋めていくのか、できるだけ道筋をイメージしながら具体化することが重要です。

新しい取り組みには特に注意!

行動が細分化されていないケースとして、新規事業や新たなプロジェクトなど、これまで会社で実施していない取り組みが挙げられます。
新しい取り組みであるが故に、ゴールに至るまでの流れを具体的に把握していないことが要因として考えられます。

新しい取り組みについては、大きく「準備⇒実行⇒検証⇒修正」が必要となります。

特に、準備段階においては、「何をどこまで準備しておかなければならないのか」、「任された担当者が段取りを組み、実行段階にまで持っていけるのか、行動が想起できているか」に留意します。

例えば、「新商品開発の流れ」や「人事制度の導入プロセス」など、テーマと一連の流れを想起するワードを組み合わせてインターネットを使って検索し、情報収集してみるだけでも、具体的な流れが記載されているページに行き着くことができます。

とはいえ、「何をしなければならないのか」、「抜けもれなくアクションプランに落としこめているか」、自分の考えを客観的に眺めることは難しいと思います。

経営相談室ではアクションプラン作りをサポートするパックを用意しています。
目の前の課題を整理する!アクションプラン作成パック

第三者の視点をいれることで客観性の高いアクションプラン作りが可能となりますので、ぜひ経営相談室をご活用くださいね。

経営相談室 スタッフコンサルタント 東 が担当しました。

東 純子(あずま じゅんこ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 東 純子(あずま じゅんこ)のプロフィール

(2021年8月25日公開)

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