第461回 DX人材がいないと嘆く前に|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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DX人材がいないと嘆く前に

  • DX推進にはチームが有効
  • 従業員の能力の把握を意識していますか
  • 従業員と話をしていますか?

DX推進にはチームが有効

こんにちは。経営相談室 DX推進コンサルタントの折原です。
寒くなったり暑くなったりもようやく落ち着き、暖かいと言われる今年の冬がはじまりました。自然環境すらVUCAの時代を迎えたようなので、それに対応する準備をしなくてはなりませんね。

12月の大阪産業局ラジオを担当します

12月の大阪産業局ラジオを担当します

コンサルタントとして携わっている大阪DX推進プロジェクトも、事業の開始から丸三年が経とうとしています。その間に、たくさんの企業をサポートしてきましたが、うまく行かないパターンのひとつとして、「ひとりでDXを進めようとする」というものがあります。「ひとり」には、「経営者がひとりでやろうとする」と「ひとりの従業員のみを担当とする」の2パターンがありますが、どちらもなかなか成功しません。
ですので、大阪DX推進プロジェクトでは、「これからDXを進めたい」という企業に対して、「まずチームをつくりましょう」とアドバイスします。しかしながら、「そうは言っても、うちにはIT、DXなんてできる従業員はいませんよ」と、おっしゃる経営者が多いのも事実です。

従業員の能力の把握を意識していますか

話は変わって、今、大阪産業局ではFMでラジオ番組「Zaiラジ! ビジネスの舞台裏」を放送しています。毎回、経営者の方と大阪産業局の担当パーソナリティーが対談する形式で、会社の危機をどう乗り越えたかの体験談や、その企業独特の面白い取り組みなどをうかがっています。

この11月は、私の同期がパーソナリティーを担当していたのですが、非常にうまく回しており感心しました。後でそのことを伝えたところ、「昔からラジオ番組をやりたかったんです」ということでした。まさに「好きこそものの上手なれ」だな、と納得したのですが、考えてみたら同期であるにも関わらず、そんな話は一度も聞いたことがなかったということに気づきました。

従業員と話をしていますか?

最初の話に戻り、「DX人材がいない」と嘆く前に本当に従業員の興味や能力を把握しているのか、と自問してみてください。元々ITエンジニアだった私の経験では、IT能力が高い方でも余計な仕事が来たら面倒、という理由であまり表に出していない方も多かったです。

まず「いない」から入るのではなく、「(内部で)探してみる」というスタンスで、もう一度従業員ひとりひとりと話してみてはいかがでしょうか。
「興味がある」というだけの方でも、「責任は経営層が取る」というスタンスでチームメンバーに任命してみたら、思わぬ成果が出るかも知れません。柱メンバーの選出さえしてしまえば、後はその方がよいと考えるメンバーを選定すると、DXチームの出来上がりです。

まずは従業員とのランチからでもいいので、話をしてみることから始めてみましょう。

経営相談室 DX推進コンサルタント 折原が担当しました。

折原 正博(おりはら まさひろ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 折原 正博(おりはら まさひろ)のプロフィール

(2023年11月29日公開)

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