皆さんこんにちは。スタッフコンサルタントの田口です。
この時期は年賀状作りに勤しむのが恒例となっています。
芸術センスの全くない私ですので版画仕立てなどはとても無理、といって字が汚いので自筆は問題外、なのに業者が作るプリントハガキでは味気ない、という欲張りな悩みを抱えていました。
年賀状で心を込めた近況報告を
ところが今から20年ほど前に、ある先輩から届いた年賀状が目からうろこでした。
その先輩といえば、芸術センス抜群で絵画展にもたびたび出品するほどの力量をお持ちでしたが、いただいた年賀状は文字だけの近況報告だったのです。
「そうかこの手があったのか」と納得し、翌年からその形式をまねることにしたのです。
そこから現在まで、年賀状は夫婦の前年の活動報告としています。
さらに内容は決して固くなく読んでいただく方に「クスっと笑っていただく」ことをめざした内容を心がけています。
そのために結構な時間がとられてしまいますが、「毎年楽しみ!」と言ってくれる声を聞くとうれしい限りです。
ところで年賀状の販売枚数は2003年に44億枚であったものが、2020年には19億枚に減少しているようです。
この減少要因はいくつかあるようですが、年に1度(暑中見舞いを考えると2度か)の近況報告・存在確認として年賀状が利用されていたものが、メールやSNSなど新たな情報交換手段の出現で年賀状の存在価値が薄れていることや、個人情報保護の厳しさから住所を簡単に知ることが難しくなってきていることなどが要因にあるようです。
経営相談にお越しいただき、取引先が広がらないから売上げも芳しくないのでどうしたらいいのかといった相談を受けることがあります。
しかし新規の顧客を開拓することも大事ですが、既存顧客、いわゆるリピーターの存在が事業基盤の肝となるはずです。リピーターから広がる新規顧客(いわゆる「口コミ」)が次のリピーターになる確率が高いはずです。
つまりリピーターの存在が事業継続にとって重要で、人と人のつながりを継続できる手段の一つが当方の情報を知らせる近況報告です。
そのためにもちろんメールやSNSでもいいですが、年に1回は年賀状に託したらいかがでしょうか。
ありきたりではなく送り主の近況や想いが伝わる内容にして年賀状を届けることは、メールやSNSが主流となり、届く枚数が減った今だからこそ効果がありそうです。
本当は自筆の年賀状の方が相手に思いが確実に伝わると思いますが、最近は文書作成ソフトを使うことが増えペンや鉛筆で文字を書くことがめっきり少なくなり、悪筆に拍車がかかったように感じており、その欲望は封印しています。
経営相談室 スタッフコンサルタント 田口 が担当しました。
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(2022年12月7日公開)
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