みなさん、こんにちは。
大阪産業創造館 経営相談室の岡島です。
「個人事業主と法人はどういう違いがあり、どちらがいいのでしょうか?」というのはよくある相談です。
まずは個人事業からはじめませんか
今日は個人事業主と法人の違いについてお伝えしたいと思います。
大きな違いとして個人事業主は、取引先と個人名で契約します。
個人名で契約するということは、全ての責任は個人になるので無限責任と言われています。
そのため、事業で負った債務でも、個人の資産から、弁済する必要があります。
それに対して、法人の場合は、法人格という個人とは別の人格を持っています。
そのため、法人名で契約することになり、経営者などの個人の資産にまで責任は及ばないことから、有限責任といわれています。
但し、法人の契約に対して、個人が連帯保証してしまうと法人の責任が個人にまで及ぶことになります。
では、個人事業主と法人で、支出面にどのような影響がでるのかを考えていきましょう。
まず、個人事業主の場合、初期費用や維持費用は必要ありません。
開業時は、税務署に届けを出すだけで、費用も時間もかかりませんし、確定申告(法人でいう決算)についても、無料の記帳指導というサービスを利用することができます。
年金は国民年金ですが、保険は国民健康保険・任意継続・業界健保などの選択肢もあります。
次に法人の場合、設立費用と維持費用がかかります。
株式会社で約24万円ほど、合同会社でも約10万円ほど必要です。
更に、赤字でも、法人住民税が年間7万円ほどかかりますし決算するときは税理士に依頼するのが一般的です。
依頼内容にもよりますが、顧問料や決算費用などの負担が増加することになります。
また、支出を増やす大きな原因になるのが、社会保険料で、法人で報酬を得ると、約30%の社会保険料負担があります。
正確には、労使折半ですが、自身がオーナーを務める法人が負担する社会保険料については、自己負担のようなものです。
特に、収益の安定しにくい起業当初においては、支出面だけで考えると、個人事業主の方が有利になる可能性は高いといえます。
そのため、支出面以外の理由が無ければ、まずは個人事業主でスタートすることをお勧めしております。
次回は、支出面以外で法人にする理由についてお伝えさせて頂きます。
経営相談室 スタッフコンサルタント 岡島 が担当しました。
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(2020年6月24日公開)
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