みなさん、こんにちは。
大阪産業創造館 経営相談室の岡島です。
創業融資の一番答えにくい質問とは?
前回は、創業融資でよくあるご相談についてお伝えしましたが、一番答えにくい質問は、「いくらくらい借りられるか?」です。
こんな意見を耳にすることもあると思いますが、
「創業融資は借りやすいから、借りられるだけ借りた方がいい」
「減額されるから多めに申請したほうがいい」
「自分で申請するより、専門家に依頼したほうがいい」など、
さまざまな意見があります。
融資の制度としては、運転資金で4,800万円とありますが、申請はできたとしても審査に通るかは別です。たとえ限度額の4,800万円を借りられたとしても、返済しなくてはいけません。仮に10年返済として、元本と金利で約50万円が毎月の返済となるので、生活費に加えて、プラス50万円の利益を確保する必要があります。
つまりは、借りれば借りるほど、収益を圧迫することになりますので、まずは、返せるかの視点で、調達額の検討をお勧めしています。
住宅や車のローンを申請するときに、借りられるだけ借りるという方は少ないと思います。現在の収入と今後の収入見込を踏まえて、返せる金額から物件や車種を検討されるのではないでしょうか?
事業の資金も同じで、現在の収益と今後の収益見込みを踏まえて、返せる金額の範囲内で検討することが重要です。
この今後の収益見込みを示す根拠となるのが、事業計画書となります。
そのため、事業計画書を確認していない段階では、「いくらくらい借りられるか?」の質問にはお答えしにくいということです。当然ながらに、見込みを示す根拠の説得力が弱いと減額になることもあります。
大事な決断をするための根拠になりますので、自身が責任をもって事業計画書を作成することをお勧めします。
経営相談室では、創業融資だけでなく起業の進め方からご相談いただけますので、気軽にご活用ください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 岡島が担当しました。
▼岡島 卓也(おかじま たくや)へのご相談(面談)
(2025年4月9日公開)
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