第379回 新型コロナウイルス感染症が教えてくれたこと|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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なかのひと
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新型コロナウイルス感染症が教えてくれたこと

  • コロナ禍でテレワークなどの言葉が頻繁に使われるようになった
  • 働き方改革や新生活様式で不具合も
  • 働き方環境の再整備

コロナ禍でテレワークなどの言葉が頻繁に使われるようになった

こんにちは。経営相談室スタッフコンサルタントの田口です。

コロナ禍になって2年が過ぎ、気ままに人と会うことがままならなくなり、いろいろと考えさせられました。それについて少し書いてみたいと思います。

人は他人との直接接触を本質的に求めている。

人は他人との直接接触を本質的に求めている。

コロナ禍でまん延防止等重点措置等が発出され、テレワーク(リモートワーク、在宅勤務)、個室ブースといった言葉がよく聞かれるようになりました。

テレワークで通勤時間と通勤時に感じるストレスがなくなり、家族との触れ合う時間が増え、会社の事務所スペースを減らして賃料が削減できたなど、社員にとっても会社にとってもプラスになったように伝え聞いています。

その一方で、家族がいるとオンライン会議などはしにくいとして、個室ブースといった新しいビジネスが生まれました。

大都市から地方への移住が進んだものの、公共交通機関の採算性が悪化するなどいい意味でも悪い意味でもその影響は多岐にわたっているようです。

働き方改革や新生活様式で不具合も

また、新しい生活様式、経済活動に問題点が出てきているような報道を目にすることも増えてきました。

最初は学校で、新入生がリモート授業のため同級生と交流することがない、クラブやサークル活動に参加できない、といったことから帰属意識が実感できず、学生生活そのものに不安を感じているということが報じられました。

それは会社の新入社員も同じで、入社して1年たったが会社に行ったことがなく先輩や同僚の動向がわからなくて不安が募る、といったことです。


働き方環境の再整備

そこで、基本はテレワークながら社員が出社できるように環境を整える動きが出てきています。
3密を避けたゆとりのある職場環境を整備するなどして、フルタイムではなくても出社できるようにしているようです。そこには今から10年近く前に話題となった「フリーアドレスデスク」が取り入れられています。いつも同じ風景の職場ではなく、出社しなければ誰と近い場所で仕事をするかわからず、違う部署の人たちとも接する機会が多くなり、新たなビジネスアイデア創出のチャンスも期待されるのです。

テレワークを可能とする便利なツールがありますが、人の成長も取引先との円滑な付き合いも、人と人との直の接触から生まれるものです。

私自身の過去を振り返ると、上司や先輩、同僚を時には教師に、ある時は反面教師にして現在に至っています。多くの人と直に接するからこそいろんな化学反応が起きるのです。

大リーガーOBのレジェンドがCMで「イケてる会社」を訪問しているシーンがありますが、その会社の社員は全員リモート勤務とのこと。その会社の社員を悲しく思えてしまうのはアナログ世代の私だけでしょうか。

経営相談室 スタッフコンサルタント 田口 が担当しました。

田口 光春(たぐち みつはる)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 田口 光春(たぐち みつはる)のプロフィール

(2022年4月13日公開)

大阪産業創造館 経営相談室

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