第313回 ダーウィンの進化論と経営。生き残れる企業とは?|あきない・えーどのなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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ダーウィンの進化論と経営。生き残れる企業とは?

  • ダーウィンの進化論は俗説の方が経営の説明に適している
  • 日本は企業の長寿大国
  • 変化を仕切るのが経営者の使命

ダーウィンの進化論は俗説の方が経営の説明に適している

こんにちは。田口です。
人生既に暦1回りしていますが、勘違いをしたまま人生を終えようとしていることに驚愕した話からスタートです。

長寿企業はダーウィンの進化論に反している??

長寿企業はダーウィンの進化論に反している??

ダーウィンの進化論といえば「唯一生き残れるものは、変化できる者である」であり、私もそのように理解していましたが、これが間違い、俗説であるということを最近知りました。

キリンの首が長いのは、高いところにある葉を食べるために何代にも亘って少しずつ首を伸ばすことで環境に適合するよう変化してきたのではなく、首が長いキリンがたまたま環境に適合し、その遺伝子が引き継がれることで現在まで生き残ることができたということのようです。

とはいえ、このコラム欄は生物学を論じるところではなく、事業運営に資することが期待されています。そこで事業運営という観点で進化論を考えますと、事業が続いていく秘訣は、事業環境に適合し変化することではないでしょうか。

日本は企業の長寿大国

日本は人ばかりではなく、企業も長寿大国です。日本の最長寿企業は四天王寺の建築に携わった株式会社金剛組で創業は西暦578年。業歴はなんと1442年。そのほか業歴100年超が約3万社、同じく200年超が1300社超で、いずれも世界の国別で群を抜いています。社数については調査機関により微妙な差がありますが、日本が群を抜いて№1であることは間違いないようです。

こうした老舗企業は、創業時の姿のまま現代に繋がっているかといえば、決してそうではありません。最長寿企業である金剛組も、HPで紹介されているように、四天王寺お抱えの宮大工でしたが、明治になり神仏分離令(廃仏毀釈)でお寺の経営が困窮。それが同社の経営にも大きな影響を与えたようです。四天王寺以外の寺社への進出に加え、防火・防災・経済性にすぐれる鉄筋コンクリート工法へと建築方法が変化する中で、それを寺社建築へと応用するなど絶えず変化が求められてきたようです。

その結果として、一貫して寺社建築の会社ではありますが、その内容は絶えず変化して現代にいたっているのです。

変化を仕切るのが経営者の使命

このようにたとえ老舗企業であっても、漫然と経営していたら現代まで続いてはいないのです。外部の人間からは殆ど気が付かれず、何年か経ったときにようやく気が付かれるくらいの微細な変化が企業継続の鍵となるのです。

企業経営には突然変異はあり得ません。環境に合わせて企業に変化を起こすことが経営であり、それをなすのが経営者なのです。

新聞、雑誌、書籍やインターネットなどからの情報だけでなく、違う分野の人たちと交流しアンテナを高く上げ、時代の些細な変化も見逃さず、素早く反応することが経営者の使命なのです。

経営相談室 スタッフコンサルタント 田口 が担当しました。

田口 光春(たぐち みつはる)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 田口 光春(たぐち みつはる)のプロフィール

(2020年12月2日公開)

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