みなさん、こんにちは。大阪産業創造館 経営相談室の岡島です。
前回は、融資における自己資金の影響についてご説明しました。
今回は、出資と補助金・助成金における、自己資金の影響についてご説明したいと思います。
起業を思い立ったら自己資金の準備を
まずは、出資についてです。
出資というのは、融資と違って、必ずしも返さなくてもいいお金ですが、株式会社の場合、株式と引き換えになります。原則として、株式の持ち株比率が大きくなるほど重要事項を決定する権限も大きくなります。
そのため、自己資金がなく、第三者が100%出資する会社で、代表取締役に就任したとしても、雇われ社長ということになります。一定の株式を保有する株主には、代表取締役を任命や解任する権限もあるため注意が必要です。
一般的には、2/3以上の持ち株比率を確保することをお勧めしますが、自己資金が準備できていないと、大きなリスクを抱えることになります。
次に、補助金・助成金の自己資金への影響についてですが、一般的に、補助金・助成金は後払いです。
まず、申請して採択されてから、対象となる経費を使った後で、請求する流れとなります。そのため、先に使う資金がないと、補助金・助成金に採択されても活用できないこともあります。
このように、自己資金が起業時の資金調達に大きく影響するため、自己資金の準備不足で、起業を断念したり、延期をしたりする方もたくさんいます。
自己資金の準備が整っていれば、資金調達の選択肢は広がりますので起業が頭をよぎったら、まずは銀行口座で自己資金の準備を始めてください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 岡島が担当しました。
▼岡島 卓也(おかじま たくや)へのご相談(面談)
(2024年6月26日公開)
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