こんにちは、経営相談室の谷口です。
今回はAIチャットボットを紹介します。
AIチャットボットとは生成AIを活用し、ユーザーが質問した内容を文脈から読み取って、回答を作成するものです。
一般的なチャットボットはあらかじめ用意された選択肢ごとに回答を用意していたり、入力されたキーワードと完全一致する情報だけを表示したりしますが、AIチャットボットはあいまいな質問でも、適切な回答を返せることが特徴です。
AIチャットボットで生産性を高めよう!
従来は自社でAIチャットボットを開発することは難しかったのですが、「Dify」といったノーコードツールを使うと、プログラミングの知識がなくても、AIチャットボットの開発が可能です。
業務における活用事例として、外国人の従業員が仕事で不明な点があれば、日本語ではなく母国語で質問し、そのまま母国語で回答を受け取ることができます。翻訳は生成AIが自動で行ってくれるため、複数言語のマニュアルを用意する必要はなく、音声入力に対応させれば、入力の手間すらかかりません。
また、「ハルシネーション」といって、生成AIは不確実な情報を生成することがありますが、前出のDifyなどのツールを使うと、社内に蓄積されたデータのみを利用するので、最新で正確な情報を得ることができます。
目的別に多くのマニュアルを用意したものの、欲しい情報を探すのが面倒で、利用されていないケースも多いかと思いますが、チャットボットを活用すれば、必要な情報に瞬時にアクセスでき、時間を大幅に節約できます。
チャットボットを使う際は、最初に、回答に使われるデータを用意しなければなりません。
その後も随時更新する必要がありますが、その運用方法として、新入社員教育とデータの更新を一緒に行うことが効果的です。
運用は以下のような流れです。
①新入社員はわからないことをチャットボットに質問する
②チャットボットが答えられない場合は、ベテラン社員に聞く
③次年度の新入社員に向けて、得られた情報をデータベースに記録する
※必要に応じて、ベテラン社員が内容を確認する
この方法には3つのメリットがあります。
●得られた情報を言語化する過程で、新入社員の理解が深まり、知識が定着する
●新入社員の目線で作成するので、次年度の新入社員にとってもわかりやすい内容となる
●継続的な更新により、知識・ノウハウが蓄積され、データの質が高まり、企業の貴重な資産となる
今後、AIやチャットボットの活用はますます重要となり、中小企業の生産性を高める強力なツールとなるでしょう。
業務の効率化を図りたい方は、AIチャットボットの導入を検討してはいかがでしょうか。
経営相談室 スタッフコンサルタント 谷口が担当しました。
▼谷口 睦(たにぐち むつみ)へのご相談(面談)
(2024年8月28日公開)
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