WBC(World Baseball Classic)で日本チームを優勝に導いた栗山監督が、ことあるごとに読み返している三原脩氏のノートについて、あるテレビ番組で紹介されていました。
安易でうまい話は世の中に存在しません
三原氏といえば、西鉄ライオンズの監督として、1956~1958年に3年連続で巨人との日本シリーズを制したレジェンドです。三原氏のノートの冒頭には、「野球の全てを一定の型にはめる事は出来ない。基本型はあるが、これが総てではない。基本型を状況に応じて変化させて使いこなして行く。これが野球の技術であり勝負である。」(NHK 2023年3月5日放送「WBC栗山監督と名将のノート」から抜粋)とありました。野球監督は経営者と通じるものがあると言われます。
この文章の「野球」を「経営」と読み替え、経営の神髄を語ったものとしてとらえることもできるように思います。
先日、あるフランチャイズに加盟することを検討中の起業希望者が相談にお越しになりました。フランチャイズは、事業を一定の型にはめるものですが、どんな状況でも必ず成功するというものではありません。フランチャイズに加盟するとしても、経営の基本型を理解し、状況に応じて対応する技術がなければ、いくら実績のあるフランチャイズに加盟しても、成功することは難しいのが実情です。
残念ながらその起業希望者は、集客や事業のオペレーションのイメージが不明確であり、経営の基本型が身についていないようでしたので、フランチャイズでの起業に関する留意点をお伝えし、慎重に検討することをお勧めしました。
三原氏がおっしゃっていることは、基本型を身に着けた上で、自らの頭で状況変化に合わせて何をするかを考え抜き、実行し、反省し、改善する、ということを繰り返しながら、自分独自のセオリーを開発していく、ということではないかと思います。うまい話に安易に乗って損失が発生したり、トラブルに巻き込まれたりしている中小企業者や起業者を日々見ていると、状況を打開するためには、基本を身に着け、自らの頭で考え抜き、実行していく他ないと思わざるを得ないのです。
経営相談室 スタッフコンサルタント 泉が担当しました。
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(2023年4月19日公開)
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