みなさん、こんにちは。経営相談室の東です。
すでに夏のような暑さですが、本格的な夏を乗り切れるのか心配になる今日この頃です。
さて、これまでにも経営をしていく上で計画づくりが重要というお話をお伝えしておりますが、窓口相談の際に、経営計画に話が及んだ際、どんな計画を作成しているかを拝見する機会があります。
中身を見ていると、売上の目標数値が記載されているだけで、その売上を上げるために、費用を使ってどんな行動を取るのかまで落とし込みされていないケースがあります。
事業資金も無尽蔵にあるわけではないので、限られた資金を効率的・効果的に活用して売上を作っていくための行動を明らかにして、事業継続に必要な利益を確保するのかまでが書面に落としこまれていないと計画としては完結していないといえます。
ただし、単に行動予定を作成しても成果があがるとは限りません。
行動に移すにあたっては、「何のためにその行動をとるのか」、そのことによって、「どんな成果を得たいのか」という目的・目標が必要です。
目的なく既存顧客へのルート営業をすることは、何らかの行動を取っていることに変わりはありませんが、お客様が情報を探している段階と具体的に検討している段階では、アプローチの仕方が異なります。
お客様が情報収集段階にあるときは、自社の商品をまず選択肢として選んでもらわなければならないので、自社の商品説明はもちろんのこと、競合他社品との違いも含めて説明することが求められるでしょうし、具体的な検討段階では見積書の提出のみならず、キーマンとなる決裁権者に納得してもらうような補足説明が必要かもしれません。
また、計画した行動を実行管理するものとして報告書があります。
代表的なものとして日報を作成している会社も多いと思いますが、日報の構成内容をみると、フリーに記述する形式で人によって記載内容にばらつきが生じていることが見受けられます。
例えば、「〇〇社訪問」とだけ記載されている場合、どこに行ったかはわかるものの、これだけでは、目的や目標が見えない状態なので、記入者の意志や意図が明確にならずどんな対応が必要か、周囲もどのようなサポートをすべきか、具体的な打ち手を講じることができません。
報告書は単なる備忘録ではなく、目的・目標から実施結果を踏まえて、次に何をするべきかを明らかにすることが重要です。
そのためには、実行した行動を振り返り、具体的な取組内容をフォーマットに落とし込むことが有効ですが、ばらつきが生じないよう記入者本人や周囲にとって必要な記載項目を漏らさないよう設定しなければなりません。
業種や人数、職務内容によってどんな項目を設定、共有する必要があるのかは、各社によって異なります。経営相談室では、自社にとってどのようなフォーマットで行動管理をすればいいのか、個別のご相談にのりますので、どうぞお気軽にお問合せ下さい。
経営相談室 スタッフコンサルタント 東 が担当しました。
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(2019年6月5日公開)
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