中小企業の経営者・起業家の皆様を支援する機関。大阪産業創造館(サンソウカン)
先日、ある中堅企業の社長と面談した際、新商品開発について「センミツですよ」と言われました。
センミツとは「千に三つ」、つまり1000のアイデアがあってもモノになるのは3つしかなく、残りの997はうまくいかない、ということです。
起業についても「10年後に残っている企業は1割」という話をよく聞きます。
私の経験からしても、起業相談に来られる方で、起業で生計を立てられる方は10人中2~3人、人を雇用して事業を拡大できる方は10人中1人くらいではないかと感じます。
つまり、起業してもうまくいかない方が大半なのです。
たとえば、大阪産業創造館の周囲にはビジネスマンをターゲットにした飲食店が多数存在しますが、1年もたずに閉めるお店がよくあります。
最近、日本を代表する大企業でも、新しい事業がうまくいかずに破綻の危機に陥っている姿を見ると、起業・新規事業がいかに困難かわかるのではないでしょうか。
事業の基本的な考え方は、「儲けを新規事業に投資する」ということですが、起業当初は継続的な儲けがない状態で事業に先行投資を行うことになります。
つまり、起業とは、手元資金がなくなるまでに継続的に儲かる仕組みを作ることができるかどうかがポイントとなります。
起業の成功確率を高めるには、起業時から顧客がいることが重要です。
ゼロから顧客開拓する場合やオリジナル商品の開発から始めるような場合は、継続的な儲けが生まれて事業が軌道に乗るまで時間がかかりますので、一定の手元資金が必要になります。
起業をめざすのであれば、こうした点を考慮した上で、独立後に即取引してもらえる顧客や十分な手元資金を確保するなど、しっかりと準備して頂きたいと思います。
経営相談室 スタッフコンサルタント 泉が担当しました。
▼泉 仁史( イズミ ヒトシ )のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
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(2017年4月26日公開)
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