みなさん、こんにちは。
大阪産業創造館 経営相談室の岡島です。

あえて引けるものはありませんか?
以前「引き算ビジネス」をテーマに、いくつか事例をご紹介しましたが、先日また新たな興味深い事例が取り上げられていましたのでご紹介します。
今回取り上げられていた商材は、
・ベルトを引き算した傘
・バスタブを引き算したユニットバス
・裏表と前後がないTシャツ
・具材を引き算したカップラーメン
でした。
<ベルトを引き算した傘>
傘を閉じるときに手を濡らす原因となる「ベルト」をなくした商品です。骨組みを工夫し、布を巻き込むように閉じられる設計にすることで、ベルトを巻く手間と不快感を解消しました。
<バスタブを引き算したユニットバス>
一見するとただのシャワー室ですが、必要な時だけ筒状の収納ケースから布製のバスタブを取り出し、壁のフックに掛けて使用します。「普段はシャワー派だが、たまには浸かりたい」という層に、バスタブを常設していない浴室の広々とした空間と利便性の両方を提供しています。
<裏表と前後がないTシャツ>
特殊な縫製技術で縫い目をフラットにし、前後左右の区別をなくしたシャツです。特に介護現場では、大量の洗濯物を畳む際の「裏表を確認する手間」がなくなるため、大幅な時短になると喜ばれています。
<具材を引き算したカップラーメン>
あえて具材をすべてなくし、その分のコストと開発力を「スープの質」一点に集中させた商品です。こだわり抜いた味が人気を博しているほか、具がないからこそ「好みのトッピングを追加で購入する」という新たな消費行動にも繋がっています。
あたりまえのように存在しているものもありますが、顧客が感じている「小さなストレス」を特定して削ぎ落とすことも、立派な付加価値の創造です。
皆さんのビジネスでも、あえて引けるものはないか、一度考えてみませんか?
まずは、常識にとらわれずにアイデア発想をしてみてください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 岡島が担当しました。
▼岡島 卓也(おかじま たくや)へのご相談(面談)
(2025年12月24日公開)
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