経営相談室の東です。
先日、新規顧客への新サービス提案に関するプレゼンテーションについてご相談がありました。
聞き手の行動を促すよう伝わる工夫を!
事業活動を行う上で、プレゼンテーションが求められる場面は社内外であります。
例えば、社内だと新規事業の企画について、決裁権を持つ人に承諾してもらうために、また、社外であれば、顧客に新たな商品を購入してもらうためになど、さまざまな目的で実施されます。
プレゼンテーションは、聞き手に情報を伝えて理解してもらうことのみが目的なのではなく、話し手が意図していることを聞き手が理解した上で、納得し、行動に移してもらうことが目的です。
よって、 話し手が意図した行動を聞き手が実行しなければプレゼンテーションとしては成立したといえません。
まずは、誰にどんな行動をとってほしいのか、プレゼンテーションの目的を明らかにするところから始めることが肝要です。
プレゼンテーションは一対一の場合もあれば、一対多数の場合もありますし、予め時間が設定されているケースもあります。
話す内容や組み立て方については、プレゼンテーションで達成したい目的や状況によりますが、例えば自社商品の購入を促すプレゼンテーションであれば、下記の情報を盛り込みます。
・聞き手のおかれている現在の状況
・聞き手が解決したい課題
・課題が発生している原因
・話し手が提案できる課題解決策(商品・サービス内容の提案)
さまざまな場面・条件が想定されますが、聞き手が理解し納得する内容にするためには、自分にとって必要な情報であると認識してもらえる内容になっているかが重要です。
そのためにも聞き手の現状や抱えている課題を可能な限り事前に情報収集することも必要です。
話し手が顧客の課題解決策として自社商品やサービスを伝える内容をまとめる際に、「FABE分析」というフレームワークを使って整理する方法があります。
・Feature:自社の商品・サービスの特徴
・Advantage :競合他社と比較したときの優れている点
・Benefit :提案商品・サービスを利用することによって顧客が得られるメリット
・Evidence:提案内容の裏付けとなる証拠
端的に自社の特徴を伝えることに加え、なぜその商品・サービスを選ぶ必要があるのか、聞き手にとって判断材料になる情報を盛り込みます。
他に同じ商品・サービスはないのか、あるとすれば何が違うのか、提案された商品・サービスを利用・消費することによって聞き手はどんなことが実現できるのか、本当にそれは実現可能なのか、これらの顧客の疑問に答える情報を予め盛り込んでおくことにより、顧客の納得、行動を促しやすくなります。
ご自身が作ったプレゼンテーションの内容を客観視することは難しいので、より伝わるように伝えるためにはどうしたらいいかお悩みでしたら、経営相談室でアドバイスすることができますので、ぜひご利用くださいね。
経営相談室 スタッフコンサルタント 東 が担当しました。
東 純子(あずま じゅんこ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
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(2022年10月19日公開)
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