みなさん、こんにちは。経営相談室の谷口です。
今回は人材の育成計画の立て方についてお伝えします。
人材育成は未来への投資です!
「日々の業務が忙しくて人材育成に手が回らない」という声をよく聞きます。
しかし、組織の生産性を向上させ、持続可能な発展を遂げるには、人材育成を計画的に行うことが重要です。
忙しいからこそ、従業員の成長を促進し、権限を適切に委譲することで、組織全体の力を引き上げるべきです。
ではどのように育成していけばいいでしょうか。
具体的なアプローチを以下に示します。
1.スキルの棚卸
初めに、組織として求めるスキル・経験・知識を洗い出します。
これは業種・職種・階層によって異なるため、すべてを一から作成するのは大変ですが、厚生労働省が提供する「職業能力評価基準」を参考にすると効率的に作成することができます。
2.求める人物像の明確化
従業員に一定期間経過後(例えば1年後)、どのようなスキルや経験を身につけてほしいかを明確にします。
この際、スキルマップを用いることで、現状と目指すべきスキルのギャップを視覚的に把握することが可能となります。
スキルマップとは、下図のように個人のスキルの状況を4段階に分けて見える化するツールです。
3.育成計画
スキルマップを基に、対象者や目標、具体的な期限を設定します。
上記の例では灰色の箇所はスキルを獲得済み、青色の箇所は今後の獲得目標となります。
4.育成方法
育成の方法は大きく2つに分かれます。
① OJT(On-the-Job Training)
上司や先輩から実務を通して現場の具体的な作業等について学び、技術や知識を習得する方法。
その場でフィードバックをもらえるのが特徴です。
② OFF-JT(Off-the-Job Training)
職場以外での研修やセミナーに参加する方法。
例として、営業研修やハラスメント対策研修など、特定のテーマについて階層別・職種別に実施します。
どちらの方法も必要なスキルや対象者に応じて選択することが大切です。
最後に、人材の育成は単に技術や知識の伝達だけでなく、社員のモチベーション向上やキャリア形成に役立つ重要な活動です。
ぜひ、上記のポイントを参考に従業員が成長する組織づくりにチャレンジしてください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 谷口が担当しました。
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(2023年8月30日公開)
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