第345回 ローコードプログラミングで考える経営改善|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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なかのひと
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ローコードプログラミングで考える経営改善

  • ローコードプログラミングとは?
  • 従来のプログラミングと何が違うのか?
  • 取り組み方のポイントは?

ローコードプログラミングとは?

Nintendo Switch『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』™の売上げが好調のようです。うちの子どもも早速購入し、プログラミングに取り組んでいます。近年、「Scratch(スクラッチ)」や「micro:bit(マイクロビット)」といった子ども向けのプログラミング環境が充実していますね。

ITも地道な積み重ね

ITも地道な積み重ね

さて今回のテーマは、ローコードプログラミングです。

ローコードプログラミング(ノーコードプログラミング)は、コーディング(※)をほとんどせずに、(もしくはコーディングなしで)開発ができるプログラミングツールの総称です。システムエンジニアやプログラマーでなくても開発ができます。
※コーディングは、プログラミング言語を使ってプログラミングコードを記述していく作業のことです。

従来のシステム開発と何が違うのか?

これまでシステム導入を検討する場合、「システム会社に依頼する」、「パッケージを導入する」といった方法がありましたが、ローコードプログラミングが登場したことで「自社で開発する」という選択肢が増えました。

それぞれ以下のようなメリット及びデメリットがあります。

「システム会社に依頼する」
(メリット)要件定義をしながら進めるので、自社の事業にあったシステム導入が可能です。そのため、システム効果が出やすいです。
(デメリット)業務分析に大変時間がかかり、システム投資が大きくなりがちです。システム会社に丸投げすると、システム自体がブラックボックス化してしまいます。

「パッケージを導入する」
(メリット)あらかじめ作成されたパッケージソフトを導入するもので、会計システムや給与システムなどで広く使われています。業種業態に応じてさまざまなパッケージソフトがあり、不具合も少ないです。定評のあるパッケージであれば初期設定のマニュアルやサポートデスクなども整備されているので導入もスムーズに進みます。
(デメリット)機能が多く使い勝手のよいパッケージは高額になり、保守料の負担も高額になります。機能が足りず自社に合わないパッケージを使うと余分な業務が発生します。

「自社で開発する(ローコードプログラミングをつかって)」
(メリット)自社の事業にあったシステム導入が低コストで実現可能です。
(デメリット)システム設計やITスキルはある程度必要です。大規模システムにも不向きです。また、システム管理ができていないと管理されていない古いプログラムが原因でトラブルを招くケースも考えられます。

取り組み方のポイントは?

このローコードプログラミングですが、その特性を生かして「隣で働いている職場の仲間のために便利なツールを作成する」こんな気持ちで取り組んでみてはいかがでしょうか。

例えば、表計算を使って社員全員が使う見積書作成を簡単にするといった感じです。

パソコンによる作業は、繰り返し作業が多かったり、準備作業があったりと、意外と無駄が発生しているかもしれません。そういった繰り返し作業を、プログラムに置き換えていきます。簡単な画面操作で学びながら開発していくこともできるので、まずは小さな一歩からはじめることが、ローコードプログラミング導入のポイントです。

こうした小さな一歩は、作業が便利になるだけでなく、システム化を通して社員一人一人が業務改革の意識を持つきっかけにもなります。取り組めるところからコツコツと改善を積み重ねていくローコードプログラミングは、経営改善活動と親和性も高いです。

経営相談室 スタッフコンサルタント 大西 が担当しました。

大西 森(おおにし しげる)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 大西 森(おおにし しげる)のプロフィール

(2021年7月28日公開)

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