第140回 事業の撤退を判断するときの基準|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

中小企業の経営者・起業家の皆様を支援する機関。大阪産業創造館(サンソウカン)

なかのひと
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事業の撤退を判断するときの基準

  • 「こうなったらやめる」という事前の計画が重要
  • 時間とお金を見極める、客観的かつ冷静な判断力
  • やめた後、どうするか

「こうなったらやめる」という事前の計画が重要

みなさん、こんにちは。大阪産業創造館 経営相談室の岡島です。

事業から撤退することも大事な経営判断です

今日は新規事業や起業の「撤退基準」について考えてみたいと思います。

実はビジネスプランと同じくらいに、
どうなったらやめるか」をあらかじめ決めておくことが意外に重要です。

起業や新規事業のご相談に乗るときは

・いつまでに(期間)
・どのくらいまで投資が可能で(投資上限)
・どのくらいの利益を出すか(得るべきリターン)

をお聞かせいただき、
達成できなかった時の次の打ち手まで考えておかれることをお勧めしています。

時間とお金を見極める、客観的かつ冷静な判断力

実際に事業を始めると、計画通りにうまく事が運ぶことはそう多くありません。
だからこそ、撤退基準を事前に決めておくことで
取り返しのつかないダメージを避けることができ
早めに再起をかけることも可能となります。

もちろん、あくまで「計画上の撤退基準」なので、
実際の状況によって、「本当に今撤退すべきか」という判断は
その時にあらためて下すべき
です。

松下幸之助氏の
「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。
成功するところまで続ければ それは成功になる」
という名言にもあるように、
継続が成功につながる事例もたくさんあります。

ただ、ここでお伝えしたいのは
そうしたマインドの部分だけではなく
実際に続けられるだけの投資対効果が得られているかについて
冷静かつ客観的に判断できる視点も持っておいていただきたい
、ということです。

 

やめた後、どうするか

撤退すると決めた後は、借入金の返済シミュレーションや
経営基盤のV字回復について、新たなシナリオを早めに策定する必要があります。

思いを込めた事業の撤退は本当につらいものがあると思いますが
未来に向けた歩みを止めないためにも
引き際を冷静に見極めていただければと思います。

判断に迷ったときは、お気軽にご相談ください。
早めの対策を一緒に考えさせていただきます。

経営相談室 スタッフコンサルタント 岡島 が担当しました。

▼岡島 卓也( オカジマ タクヤ )のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 岡島 卓也( オカジマ タクヤ )のプロフィール

(2017年6月21日公開)

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