第283回 今だから取り組みたい現場改善。新型コロナウイルス対策の次に。|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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なかのひと
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今だから取り組みたい現場改善。新型コロナウイルス対策の次に。

  • 新型コロナウイルス対策の次に
  • 普段できない現場改善
  • より働きやすい工場に向けて

新型コロナウイルス対策の次に

みなさん、こんにちは。経営相談室の服部です。

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言にともない経済活動に大きな影響が出てきました。

皆さま、どうぞご安全に

皆さま、どうぞご安全に

製造業の経営者の中には、感染予防と仕事量の減少に伴い、

などの情報収集や申請を一通り終え、他にできることを探している方もいるのではないでしょうか。

普段できない現場改善

工場の稼働率が低いときには、次の機会に向けて現場改善に取り組む機会でもあります。

では、どのような改善が効果につながりやすいのでしょうか。

当たり前のことですが、大きなことや時間のかかることの改善でしょう。
例えば、1秒未満の動作をムダ取りしていくよりも、移動距離を5メートル(約4秒)短縮する。設備点検表を確認してMTBF(平均故障間隔)が短くなってきている設備のメンテナンスやMTTR(平均復旧時間)が長くかかる設備の教育や改造を行い、停止ロスを減らすということです。

では、こうした現場改善をどのように進めていけばよいでしょうか。
大きな改善の例としてプラントレイアウトに取り組む着眼点を検討してみましょう。

  1. 製品に応じた柔軟なレイアウト変更は可能か?
    量産品と、それ以外の生産ラインは分けているか、レイアウトは受注の変動に対応できるかを確認します。これは、P-Q分析(Products-Quantity分析)によって明らかにしていきます。
  2. スムーズな動線となっているか
    動線が交錯していないか、一筆書きになっているか、移動せずに済むかを確認します。これは、製品や作業者の工程分析、流れ線図分析によって、明らかにしていきます。
  3. 工程間やスペースに無駄はないか
    工程間は間締めされているか、材料や仕掛品と設備は離れてないか、置き場の高さは同じか、隙間はないかを確認します。これは、アクティビティ相互関連図、高さロス分析によって、明らかにしていきます。
  4. 安全性は確保できているか?
    作業者同士がお互いの作業を確認できるか、クレーンの下に動線がないか、作業者が設備の陰に隠れていないかを確認します。これは、KY活動(危険予知)を通じて改善していきます。

より働きやすい工場に向けて

緊急事態宣言にともない通常の活動が制限される中ですが、変化は機会でもあります。

安全で、作業しやすく、正しく、素早く、安価にものづくりができる現場づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。

当経営相談室では、年間約6,000件の御相談に対応しています。
一人で悩まずに、まずはお気軽にお電話ください(経営相談:06-6264-9838)。

▼服部 繁一( ハットリ シゲカズ )のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 服部 繁一( ハットリ シゲカズ )のプロフィール

(2020年4月22日公開)

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