スタッフコンサルタントの東です。
気が付けばもう12月。年末に向けてあわただしくなってきましたね。
計画書の実現可能性が重要!
経営相談室ではさまざまなご相談を受けていますが、最近増えているなと実感するのが、これから創業される方の融資に関するご相談です。
実際に創業者の方が多く利用する日本政策金融公庫 国民生活事業の発表によると(※1)、令和5 年度の創業融資実績(創業前及び創業後 1 年以内) は、 26,447 件(前年度比 103. 7 %)、 1,301億円(前年度比 99.8%)となりました 。
特に「創業前」の融資実績は、17,724 件(前年度比111.6%)と、3年連続で 増加傾向にあります。
創業者の方が融資の申請をされるにあたっては、事業実績がないので「創業計画書」を作成いただくことが最初の一歩となります。ここからは創業計画書を作成する際のポイントをお伝えします。
日本政策金融公庫 各種書式ダウンロード(創業計画書)
https://www.jfc.go.jp/n/service/dl_kokumin.html
創業計画書の左側は、自分はこれまで何をしてきて、これからどんな事業をしたいのかを文章で記入する欄になります。
自分がイメージしている内容を文章にして伝えるのは、思いのほか難易度が高いものですが、文章で表現できなければやりたいビジネスの内容やそのためにどんな経歴や準備をしてきたのかを融資審査の担当者に伝えることができません。
また、創業者がこれまで培ってきたキャリアは、事業が成り立つ背景・根拠となる強みを示すことになるにも関わらず、当たり前になりすぎていて、言葉で表現できていないこともよくあります。
先日、カフェの開業でコーヒーを目玉商品にしたいという方が創業計画書を持参されましたが、バリスタの勉強をされていたにも関わらず、コンテストで賞が取れなかったのであえて書かなかったとおっしゃっていました。
華々しい実績がなくても、コーヒーに関する専門的な知識や技術を持っていることは、顧客への信頼につながり、事業が成り立つ背景・根拠となることをお伝えして、追記をしていただきました。
自分のことは客観的になかなか見えづらいものです。
そして右側の欄は主に数字を入れる欄となります。
まず、開業時にいくらの金額が必要で、それを自己資金でまかなえないとしたらいくらの融資が必要なのかという資金計画を記載します。
さらに、どれくらいの売上をあげるために、いくらの経費を使い、どれだけ自分の手元に利益として残せるか、損益計画を記載します。利益から借りた金額を返す必要があるので、資金計画に記載している借入金を返済しても事業が継続できるかどうかを数字で確認していきます。
前職で経験のある方はある程度数字を予測できる方もいらっしゃるのですが、いざ書こうとすると数字のイメージがわきにくいという方もいらっしゃいます。
創業計画書に関するアドバイスはスタッフコンサルタントが面談でお伺いしながら、作成のサポートをいたします。
まずはスタッフコンサルタントにお声かけください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 東が担当しました。
(※1)出典:日本政策金融公庫 ニュースリリース(2024年04月25日 令和5年度 創業融資実績 26,447先 1,301億円~「創業前」融資は、3年連続で増加~)
https://www.jfc.go.jp/n/news/
▼東 純子(あずま じゅんこ)へのご相談(面談)
(2024年12月4日公開)
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