先だって「自社商品を開発したい」というご相談を頂きました。製造業のご支援をさせていただくと時折あるご相談の一つです。
ご相談いただいた企業へ現地訪問しヒアリングを行った結果、長期にわたりOEM製造を受託してきたが単価切り下げ圧力が厳しく将来は先細りが予想されること、また設備はあり、技術・品質は鍛えられ、小ロットであっても低コストで素早く作るノウハウを蓄積してきていることが分かりました。
一方で案件の企画と販売が課題になっており、企画に焦点を当てて解決に取り組むこととなりました。
商品開発の進め方は諸説ありますが、企画して開発して販売するという流れはほぼ共通です。
今回の事例の課題は企画段階であり、たくさんの収集したアイデアの中から「これは、いける!」と思うものを見つけることを行います。
アイデアを出す数は最低でも50から100程度は必要になります。また、出すアイデアもユーザの視点で、できないことができるようになる水準が求められます。
ブレインストーミングやチェックリスト、リフレーミングといった手法が用いられます。
アイデア収集と創造は、これまでものづくり一筋で仕事を進めてきた企業には少しとっつきにくさがあるようです。
今回の事例でも経営者自身はこれまで作ったものと普段の生活から思いつくアイデアを出す程度、従業員やパートからはポツポツと数例が出てくる程度でした。
しかし支援を通じて、今あるものを新しい視点で捉えなおすこと、リフレーミングが課題解決の糸口となり最終的には60近いアイデアが出てきました。その中からまずは5つ程度について商品化に向けた検討を行うという形で収束しました。
今後の課題は、今回苦労のあったアイデア収集について常に50程度がプールされている状態を作ることが必要になろうかと思います。
自社商品の開発は、いくつものなれないことへの取り組みが必要となります。取り組みをお考えになっているようであれば、ぜひご相談ください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 服部が担当しました。
▼服部 繁一( ハットリ シゲカズ )のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
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(2016年9月21日公開)
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