創業者、起業家、経営者の皆さんこんにちは。大阪産業創造館(産創館) 経営相談室(あきない・えーど)の服部です。
このブログでは、中小企業経営者の皆さんから、気軽にご相談を頂くために経営相談室の雰囲気をお伝えできればと思います。
メーカーの決算書などを拝見すると身の丈以上の在庫高で「何でこんなに在庫抱えているのだろう?」と疑問に感じることがよくあります。実際企業に伺うと、工場の倍の規模の倉庫を抱えていたりします。
経営者の方とお会いすると、在庫について様々な理由を教えてくれます。例えば、工場では抱えている従業員さんの手前もあり操業を止められない、安易に生産力を落とせないとか、生産数量が増えると製品1単位当たりの製造固定費負担が少なくすることで利益をしっかり残しておきたいか…。
様々な理由があるのは分かりますが、あえて私は、
「では、この在庫をどうされるお考えか教えて頂けませんでしょうか?
今の生産力と販売力で在庫を積んでいくと、
半年後にはお金がみんな在庫になりますよ」
とお話しすると、主に販売力改善の様々なアイデアを教えて頂けます。
販売力改善は良いのですが、その時に動くのは実は売れ筋ばかりです。
えてして積み増しした在庫は全く動かないものです。
そして、棚卸しをしてみると、年代物が出てくるわけです。
ワインやウィスキーとは違うので、サッと売り切りたいものです。
在庫は生モノと同じで、長く置いておけば腐ります。一般の経営では、長期間の在庫は絶対悪です。ですから、できる限り生産から販売を短くすることが大切です。では、その在庫を改善するにはどうすればよいのでしょうか?
まず在庫の状況を見えるようにして、現場に見せる。いくつか手段はありますが、在庫年齢表の作成が簡単です。これは、在庫を期間の面から見える化するツールです。滞留期間を管理することで経営を改善する方法です。
イメージは、冷蔵庫の中身を消費期限が早いものから食べるのと同じです。
やり方は簡単で、商品別月別の在庫量と在庫期間を一覧表にします。そして、滞留期間のデッドラインを決めます。そうすると商品の在庫特性が見えてきます。
これが見えればしめたものです。
といった手が打てます。
「在庫がはけない」「もっと在庫を抑えたい」「現金を確保したい」そんな悩みを抱えているようでしたら、一度在庫年齢表を作成してみてください。もし、「もっと詳しく」という方はご相談ください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 服部が担当しました。
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(2015年6月24日公開)
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