第52回 創業時のビジネスプラン|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

中小企業の経営者・起業家の皆様を支援する機関。大阪産業創造館(サンソウカン)

なかのひと
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創業時のビジネスプラン

  • ビジネスプランで事業イメージを整理する。
  • 事業内容は顧客の視点で整理する。
  • 数値計画は必要に応じて作成する。

ビジネスプランで事業イメージを整理する。

起業相談の際、相談者の頭の中で事業イメージが固まっていない場合、ビジネスプランを作るお手伝いをすることがよくあります。

ビジネスプランで事業イメージの整理

ビジネスプランとは事業をどう進めていくかの計画書のことです。計画書というと、数字を使った難しい計画と思うかもしれませんが、数字の計画は必要があれば作成するものであり、まずは事業内容を整理することから始めます。

事業内容は顧客の視点で整理する。

事業内容は「誰に」「何を」「どのように」という視点で整理していきます。

  • 誰に~ターゲット顧客・市場、ニーズ
  • 何を~商品、サービス、提供価値
  • どのように~価格、流通、販促、営業、競合商品に対する優位性

整理する際のポイントは、自分の都合で考えるのではなく、顧客の視点で考えることです。事業は顧客が買ってくれて初めて成立するものであり、起業家の都合で成立するものではないからです。

数値計画は必要に応じて作成する。

数値計画については「必要があれば」作成します。

「必要があれば」というのは、
例えば飲食店を出す場合、初期投資が多額になるため、融資を受けるのが普通です。したがって、収益が上がり、融資の返済ができるかをしっかり数字で確認しなければ、怖くて事業を前に進めることはできません。

実際、数字での検討が不十分な状態で飲食店を開業し、開店2か月ほどで資金繰りが行き詰まり、あわてて相談に来られた方がいましたが、残念ながら手遅れで、最終的には店を閉め、事業者には借金だけが残りました。開業前にご相談頂ければ、と思わずにはいられません。

しかし一方で、例えば自宅事務所で自分のノウハウを使ってコンサルティングサービスを提供するような、初期投資も事業の維持費用も少額な場合、極論すれば、家族の生活費の確保をどうするかくらいを考えておけば、数値計画を詳細に作らずとも、それほど困ることはありません。
数値計画で悩むくらいなら、すぐにでも営業活動を開始し、顧客獲得に乗り出す方が大切です。

経営相談室では、みなさまの事業に合ったビジネスプランのアドバイスを行っていますので、お気軽にご相談ください。

経営相談室 スタッフコンサルタント 泉仁史が担当しました。

▼泉 仁史(いずみ ひとし)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 泉 仁史(いずみ ひとし)のプロフィール

(2015年6月17日公開)

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