創業者、起業家、経営者の皆さんこんにちは。大阪産業創造館(産創館) 経営相談室(あきない・えーど)の服部です。
このブログでは、中小企業経営者の皆さんに気軽にご相談を頂けるよう経営相談室の雰囲気をお伝えできればと思います。
私のところには、「事業を始めるつもりであれこれ考えたので話を聞いてほしい」というお客様が訪れます。「どんな事業をなされるのですか?」と伺うと、Web制作であったり、パソコン教室であったり、マッサージであったりとさまざまです。
お話される方は皆さんうれしそうな顔で語ってくれます。私にとっても元気をいただけるひと時です。
ひとしきり話し終わると、今度は私がお尋ねします。「どのお客さんからアプローチしましょうか?」と伺うのが常です。
すると、若い方から高齢者まで、男性女性も問わずにやりたいという方が意外に多いのです。「でも、高齢者、若者と抱えている悩みって違うんじゃないでしょうか?ここは、一つお客さんを絞り込んだほうがよろしいのではないでしょうか。」と問いかけます。そうすると「そうなんですけど…」となるのが常です。
顧客の絞り込みはとても難しいものです。「絞ったら機会を逃すかも」という心理的要因があるようです。
しかし、ビジネスとして成立させるためにはお客さんに喜んでお金を払ってもらえるようにしなくてはなりません。喜んでもらうためにはお客さんのツボを知らなくてはならない。ツボを知るためには、お客さんを絞らないと理解できないのです。
それに、ライバルもいます。ライバルに差をつけなくてはお客さんはなびきません。加えていえば、体一つでたくさんのお客さんのお相手もできないではずです。
それでも、機会を逃すのは惜しいと皆さん考えるようです。でも、よく考えてみてください。
まず手の届くお客さんとのお仕事を一つ片付けてご満足頂くことを繰り返す中で経験を積み重ね、お客さんの気持ちをより理解できるようになり、次のお客さんを見つけていく機会も自然と訪れるようになります。
これを繰り返していけば、仕事が回るようになるのです。一方でお客様を絞り切れなければいつまでたってもライバルとの競争で最後は力尽きてしまうわけです。
もし、お客さんを幅広く取りたいと思っているようでしたら、一度特定のお客さん、できれば顔が浮かぶような、声が聞こえるような、性格や行動パターンがわかるような、近くに住んでる○○さんというレベルまで絞り込んでみてください。
もっともきめ細かく悩みや困っていることを理解できる共感できる顧客像が対象とすべきお客さんです。最初にアプローチできる手の届くお客さんです。それでも「やり方がわからない」という方はご相談ください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 服部が担当しました。
▼服部 繁一(ハットリ シゲカズ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 服部 繁一(ハットリ シゲカズ)のプロフィール
(2015年8月5日公開)
この記事に関連する大阪産業創造館のコンテンツ