第477回 人材確保における「知ってもらうこと」の重要性|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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人材確保における「知ってもらうこと」の重要性

  • マラソン大会でBtoBメーカー?
  • 商品の販売を直接の目的としない広告・広報
  • 企業の認知度と人材確保

マラソン大会でBtoBメーカー?

みなさん、こんにちは。経営相談室の高松です。

この3月に、名古屋で開催された「名古屋ウィメンズマラソン」に一般ランナーとして参加してきました。年に一度はフルマラソンの大会に参加しているのですが、ここ数年はあまりの練習不足に完走ではなく完歩となっています…。今年度はもう少し走る練習をしようと誓う新年度です。

知ってもらわないと応募してもらえない

知ってもらわないと応募してもらえない

さて、こちらのマラソン大会、女性だけのマラソン大会としては最大規模で、「女性ランナーへのおもてなし」を徹底追求された非常に特徴的な大会です。完走すると有名ブランドのオリジナル完走ネックレスがもらえるということもあって、女性ランナーなら一度は出てみたい!という声をよく聞きます。
マラソン大会では、完走賞として、大会スポンサーの商品が提供されることがよくあります。今回の「名古屋ウィメンズマラソン」でも、ゴール後にオリジナル完走ネックレスだけでなく、完走タオル、スポーツドリンク、あんぱんなどをいただきました。それらの中に、大会スポンサーであるBtoB企業の社名が入ったステンレスボトルも提供されていました。このBtoB企業は、自社でステンレスボトルを製造・販売している…というわけではありません。つまり、自社の事業とは関係のない、他社が製造したステンレスボトルに、自社の社名を刻印したものです。私個人がこれまでに参加したマラソン大会を振り返ってみて、このようなタイプの完走賞の提供は珍しいな、と改めて感じました。

商品の販売を直接の目的としない広告・広報

スポーツシューズやアパレルを取り扱うメーカー、食品メーカーといった、マラソンに関連のある消費者向け商材を扱っている企業がスポンサーになっている場合は、「商品の提供=販売促進」という目的があると推察できます。これも個人的な経験になりますが、「今回の大会は○○がスポンサーだから、○○のシューズで参加しよう!」ということもありますし、大会をきっかけに商品を購入したこともあります。

では、直接消費者が購入する機会のないBtoBメーカーの場合、どのような意味があるのでしょうか。企業名そのものの認知度向上、ブランド力の向上、さらに、そのメーカーが地元の企業であれば、地域貢献といった側面も考えられます。
広告・広報は発信する数だけでなく、どれだけの人に届いたか、というリーチも重要です。一般消費者にはあまり知られていない企業であっても、「完走した約2万人に確実に手渡せる広報」と考えれば、とても効果的な手法かもしれません。

企業の認知度と人材確保

最近は、テレビCMでも、自動車やゲームなど消費者向けに商品・サービスをアピールするものに混じって、建設、重工など、消費者としての商品購入に直結しないテレビCMとは縁がなさそうなBtoB企業のイメージ広告を目にする機会が増えています。
その背景には、人材確保という目的があるのではないかと思います。採用においては知名度が非常に重要になっています。大学生を対象とした「就職希望ランキング」などからも、一般的な知名度の高い企業の方が、応募者が集まりやすい傾向が見て取れます。
多くの広告では、明確に「人材確保」を謳っているわけではありませんが、企業の認知度アップ→イメージアップ→求職者の応募増→人材確保、という流れを意識しているように感じます。経営相談室で、「求人を出しても応募がない」というご相談を受けることが多いため、私の意識が偏っているだけかもしれませんが、皆様はどのように感じられるでしょうか?
大手企業でさえ、採用に苦慮する時代です。企業の規模を問わず、知ってもらうことがとても重要になっています。どうやって自社の情報を発信していけばいいのかわからない、という場合は、ぜひ一度、経営相談室や「中小企業のための人材採用コンシェルジュ」をご利用ください。

経営相談室 スタッフコンサルタント 高松が担当しました。

高松 留美(たかまつ るみ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 高松 留美(たかまつ るみ)のプロフィール

(2024年4月3日公開)

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