効果のある販促物を制作するために|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)|第266回 経営相談室のなかのひと

中小企業の経営者・起業家の皆様を支援する機関。大阪産業創造館(サンソウカン)

なかのひと
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効果のある販促物を制作するために

  • 何を伝えるべきか
  • 伝えるべき内容
  • 一番やってはいけないこと

何を伝えるべきか

皆さん、こんにちは、経営相談室の待谷です。

名刺やパンフレット、webサイトなどの販促物をクリエイターに発注したものの、効果が感じられないというご経験はありませんか?

事前のコミュニケーションが大切です事前のコミュニケーションが大切です

効果が出ない理由として、例えば以下のようなことが考えられます。

  • 訴求するターゲットが適切ではない
  • 訴求内容が適切ではない
  • 訴求の手法が適切ではない

こうなってしまう理由の一つとして、クリエイターとちゃんとコミュニケーションが取れていないということが挙げられます。

クリエイターは制作に関してはプロですが、貴社や貴社の業界について十分な知識や知見があるわけではありません。
したがって、訴求したいターゲットや訴求したい内容を伝えるだけでは不十分です。

伝えるべき内容

ターゲットに対して効果的に訴求するために、以下の3つもクリエイターに併せて伝える必要があります。

  1. 成果の目標
  2. 商品・サービスを顧客が選ぶ基準
  3. 競合や代替品

それぞれの理由を説明いたします。

【成果の目標】

的確で効果的な訴求を行うためには、以下のような定性的・定量的な成果目標を設定し、共有しなくてはいけません。

  • 競合との相違点を訴求したい
  • 現在一か月10件の問い合わせを20件に増やしたい
  • webサイトからの売上を向こう1年で10%~20%上げたい

目標を明確に設定することで、出来上がった販促物に対して、より適切な評価ができるようになります。
その結果、PDCAサイクルの精度も高まるため、目標達成の確度が向上します。

【顧客が商品・サービスを選ぶ基準】

競合を含めてたくさんの商品・サービスがある中で、顧客がいずれかを選ぶための基準や条件があるはずです。
その基準や条件をクリエイターに伝えましょう。

クリエイター側がそれらを把握することで、より効果的に訴求するための提案も期待できます。

【競合や代替品】

訴求している内容が競合や代替品と同じであれば、顧客はどれを選べば良いのか分かりません。
競合や代替品の情報をクリエイターに伝えることで、切り口や見せ方を変えるといった提案をしてもらいやすくなります。
その結果、競合の中に埋もれにくくなります。

一番やってはいけないこと

とりあえず作ってもらってから、それを見て決めるというのは一番やってはいけません。
「そんなこと言われても、全く分からないんだからしょうがない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

クリエイター側もプロですから意匠性の高い販促物の体裁を整えることはできます。
しかし、訴求するために必要な情報がなければが成果を得られないデザインが出来上がる……つまり、時間と費用の無駄になってしまいます。

デザインや見せ方、伝え方を考えるのはクリエイターの仕事で、発注側は自身の見込み客に対して訴求力があるかを判断するという役割分担になります。

クリエイターとコミュニケーションをしっかり取って、効果的な販促物を制作してください。

経営相談室 スタッフコンサルタント 待谷 が担当しました。

(2019年12月18日公開)

大阪産業創造館 経営相談室

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(9:00~17:30※土日祝除く)