第332回 「焦らず、腐らず、ひるまず」に事業を継続するべし。|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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なかのひと
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「焦らず、腐らず、ひるまず」に事業を継続するべし。

  • 失敗の原因は自分にある。
  • 継続は力なり
  • 継続するためには資金が必要

失敗の原因は自分にある。

この原稿を書いているのは2021年4月12日です。
この日、素晴らしいニュースが入ってきました。プロゴルファーの松山英樹選手が、世界メジャー大会の一つマスターズで日本人初の優勝を成し遂げました。

焦らず、腐らず、ひるまず

焦らず、腐らず、ひるまず

この日の栄冠の陰には、筆舌に尽くしがたい松山選手の努力があったと思います。悔しい思いも多々あったでしょう。私は、それは企業経営にも通じると感じました。

ファーストリテイリングの柳井社長もその著書「一勝九敗」でおっしゃっていますが、事業の成功確率は失敗確率よりかなり低いと言えます。従って、事業を継続発展させるためには、多数の失敗をすることを前提に対策をしっかり立てておく必要があります。そして失敗は自分の「力のなさ」が原因であること、決して事業環境や他人のせいにしないことが大切です。今までの自分の経験を紐解き、自分のできることを見直しましょう。

例えば、ある程度企業勤めの期間があり、BtoBで起業されようと考えている方が、今までに交換した名刺を整理しなおすことは、顧客開拓に有効です。長い間お会いしていないお客様でも、「えらいひさしぶりやなぁ」と軽い皮肉を言われる程度で、話はできる可能性は高いです。

逆に、今まで会ったことも話をしたこともない人とは、会って話をするだけでも長い時間と多額の販促費がかかります。

継続は力なり

取引をしたい企業の担当者に会えたとしても、当然のことながら、すぐ売上にはつながりません。その企業担当者が長年取引・商談をしている競合社よりも、自分は弱い立場であることを自覚する必要があります。

例えば、やっと企業担当者に会えて、幾度か商談を重ね、最終見積もりまで提出したのちに競合社に注文を取られた、ということは日常茶飯事です。その時、商談相手の企業担当者に恨み辛みを言っても何の解決にもなりません。商談相手の企業担当者が、提出した見積書を競合社への値下げ要求カードとして使うことは普通にあることです。

従って、一回の失敗にも腐らずに次の企画提案等に取り掛かるべきでしょう。このような努力を継続することは、商談相手にも必ず響きます。そして初回受注につながり、納期、品質等を厳守で納品すれば、次回受注につながります。

継続するためには資金が必要

特に新規創業の場合、失注に腐らず提案、営業活動を続けるには、当然のことながら資金が必要です。例えば受注までに3カ月かかり納品から入金までが2~3カ月かかれば、仕入代金の決済に必要な金額以外に毎月かかる人件費、家賃、販売促進費、交通費、通信費・・・等の経費を最低でも6カ月分程度用意する必要があります。

仕入代金や月々の経費は運転資金と呼ばれます。この運転資金以外に、事務所を構えて、製造設備などが必要な場合はその分の資金=設備資金も用意する必要があります。

運転資金、設備資金の合計額を全額、無担保無保証の創業融資で借りることはできません。金融機関は、必要金額の約30%は事業者自身でコツコツ貯めた自己資金であることを借り手に要求します。

この資金計画、調達に関しましては、下記URLを御参照の上、経営相談室のスタッフコンサルタントか金融ナビゲータに御相談ください。

■大阪産業創造館 経営相談室
https://www.sansokan.jp/akinai/

経営相談室 スタッフコンサルタント 森 が担当しました。

(2021年4月21日公開)

大阪産業創造館 経営相談室

06-6264-9820
(9:00~17:30※土日祝除く)