第421回 創業を考えたときのアイデアを具体化するポイント|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

中小企業の経営者・起業家の皆様を支援する機関。大阪産業創造館(サンソウカン)

なかのひと
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創業を考えたときのアイデアを具体化するポイント

  • 創業時の課題とは?
  • やりたいこととできること
  • まずは自己の棚卸し

創業時の課題とは?

経営相談室の東です。
大阪産業創造館では、これから創業される方に向けたセミナーを数多く開催していますが、現在、私が担当している「創業チャレンジゼミ」という全7回の連続講座が折り返し地点にきています。

培ってきたことは何か振り返ってみよう

培ってきたことは何か振り返ってみよう

この講座では、創業前の方が考えているビジネスアイデアをビジネスプランにまで練り上げることをゴールとしています。
また、参加者の頭の中にあるそれぞれのアイデアについて、グループディスカッションを通じて検討し、自分のビジネスを具体化するのみならず、他の参加者のビジネスをともに考えることで、ビジネス脳を鍛えていきます。

さらに、これから経営者になっていく参加者に向けて、講座の中ではシビアな話もします。
日本政策金融公庫総合研究所が毎年発表している「新規開業実態調査」では、「開業時と現在苦労したこと」について尋ねた結果が掲載されています。

2022年11月に発表された調査では、P13に記載されているように、「資金繰り、資金調達」と「顧客・販路の開拓」がいずれも高くなっています。

やりたいこととできること

このデータから推察すると、事業を開始した途端にさまざまな支払が生じるものの、顧客・販路の開拓に苦労しているということは、思っていたように売り上げがあがらない、すなわち収入が入ってこないことを表します。

結果、支出はかさむけど収入ではまかなえず、資金繰りが厳しくなるといった構造が見えてきます。

ビジネスを始めることはできても継続することは難しいので、そのためにも早く収益基盤を確立する必要があります。

これから創業したいと思いを巡らしている方の中には、やりたいことがたくさんあって何から着手すればいいのかがわからない状態になっている方もいらっしゃいますが、まずは、自分のできることで土台を築き、段階的にやりたいことへとつなげていくストーリーを描くようアドバイスしています。

まずは自己の棚卸し

自分自身に何ができるか、日常生活の中であえて振り返る機会はそうないと思います。

創業チャレンジゼミで取り組んでいただく最初のワークは、「できることの洗い出し」、すなわち自分自身のこれまでを棚卸していく作業から始めていきます。

自分が培ってきた知識、経験、資格、そして、築いてきた人脈をワークシートに書きこんで言語化し、ビジネスに使えるできることに何があるかを客観視していただいています。
実は今考えているビジネスと関係がないと思われた過去の経験がビジネスを具体化していくうえでの強みになるという発見もあります。

次回「創業チャレンジゼミ」の募集は3月ごろを予定しています。
詳細は「創業チャレンジゼミ」のページに記載されているので、これから創業をお考えの方はぜひご検討ください。

●創業チャレンジゼミ
https://www.sansokan.jp/challenge/

経営相談室 スタッフコンサルタント 東 が担当しました。

東 純子(あずま じゅんこ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 東 純子(あずま じゅんこ)のプロフィール

(2023年2月15日公開)

大阪産業創造館 経営相談室

06-6264-9820
(9:00~17:30※土日祝除く)