みなさん、こんにちは。スタッフコンサルタントの東です。
厳しい冬の寒さから春の陽気に移り変わりつつありますね。
桜の開花もいつもより早まりそうな予感、早く春がきてほしいです!
先日ご相談で、おじい様が培われた伝統工芸の手法を使って、色鮮やかな生地でモダンな商品づくりをされている方にお会いしました。
海外の展示会に出展され、バイヤーからも高い評価を受けているとのことでしたが、商品そのものに対する評価はもちろんのこと、おじい様から受け継いだ「ストーリー」が素晴らしいと何名もの方に言われたそうです。
たくさんのものがあふれている現在では、商品選択のタイミングで記憶の中から引き出され、購入対象の選択肢として候補に挙がることが必要です。
一般的に、「~がほしいな、必要だな」といった刺激が与えられた後、そこに続くものがなにかによって、記憶されるかどうかが異なってくるといわれています。
その刺激に対して基本性能などのスペックは、単なる情報として左脳に処理されて理解する程度で終わってしまいます。
しかしながら、これをつかったらどんな風になるというイメージや、商品が生まれた背景に込められた想いをストーリーとして伝えることで、相手の頭の中に情景が浮かんでくると、右脳に処理されて感情を伴って記憶されるといいます。
相手にストーリーを思い描いてもらうための方法のひとつとして、五感に訴える表現方法があります。
①例えで表現する
例)「甘い香り」⇒「バニラのような甘い香り」
単に甘い香りと表現するのではなく、具体的な香りを特定することによって、より強いイメージを想起することができます。
②身近な数字で表現する
例)「この冷蔵庫の内部は、既製品より3,000㎤ 以上も広くなりました」+「これによって1ℓのペットボトルが3本も多く入ります」
広さや大きさなどは、視覚的に判断しやすい身近なものに置き換えて表現することによって、自分ごとに置き換えて考えやすくなります。
③擬音語や擬態語を用いる
例)「味がしつこくなく、なめらかな食感です」⇒
「味がサッパリしていて、ツルツルとした食感です」
状態をリアルに伝える言葉を用いることによって、それらを手にしたときにどんな状態が実現できるのかがイメージしやすくなります。
五感に訴えて、商品・サービスを利用したときの情景を描いてもらえるかどうかがポイントです!商品やサービスの説明が五感に響く表現になっているか、この機会にチェックしてみて下さいね。
経営相談室 スタッフコンサルタント 東 が担当しました。
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(2018年3月28日公開)
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