4月で新年度を迎え、新たな気持ちでスタートを切られた方も多いのでは…?
経営相談室も年度の変わり目が4月なので、私はどちらかというとお正月よりも4月のほうが気持ちが改まります♪
さて、先日の創業相談での出来事。
Aさんは、勤め先のやむない事情で突然退職せざるを得なくなり、今後どうすべきか悩んでいるということでお越しになられました。
雇われるという選択肢だけでなく、創業も視野に入れているものの、特に何がしたいということも思い当たらず、これからどうしたらいいのかと不安げな様子でした。
まず、最初にお願いしたのは、ご相談者がこれまで培ってきたことの棚卸です。
これまでに体験してきた職務を通じて、どんな経験や知識、技術、資格などが得られたかを洗い出し、シートに書いていただくようにお願いしました。
さらにご自身の持っている人脈も具体的に固有名詞で、かつ起業をするときにどんなことがお願いできるのかも書いていただくようにしました。
これまで取り組んできたことについて、客観的に振り返るプロセスを通じて、起業する際に活用できるリソース(資源)として今何をもっているかを確認することができます。
創業するとしたら、何を事業の核に据えてビジネスモデルを組み立てていくのか、実現できるバックグラウンドがあるかなど、これらは相談対応する側にとっても必要な情報となります。
また、過去にお客様とのやりとりのなかで喜んでもらったことは何か、自分はどんな仕事にやりがいを感じたかも、合わせて振り返っていただくようにお願いしました。
お客さまはご相談者の提供する「何か」を通じて喜びを得ていただいているので、「何か」を掘り下げることがご相談者が提供できる価値といえます。
一方で、お客様の声をたどりながら、「満たされていない思い」がないかどうかを検討することも、ビジネスの種を見つけ出すことにつながります。
さらに、やりがいを感じたことを再確認することにより、自分の興味・関心がどこにあるのかというアンテナを立てやすくなります。
これらの情報を整理しながら、ご相談者とやり取りを繰り返す中で、その方が「再生エネルギー」に関心があることが浮き彫りになってきました。
関心のあるテーマの分野に話が及ぶと、自然と語り口も熱くなり、表情もいきいきとしてきました。
「まずは、どんな分野にアンテナを張るべきか方向性が見えてきました!」と話され、「この分野でどのようにビジネスとして自分が関われるのかを具体的に考えてみる」と、次回合うお約束をして面談を終了しました。
自分の内にあるものを引き出し、進みたい方向を明らかにするには、質問を投げかけることが必要です。
自問自答しながら見出すことも可能ですが、自分との対話を繰り返すだけでは、堂々巡りになってしまいがち。
そんな状態を脱するためには、面談をはじめ第三者からの働きかけによって、自分の内にあるものを引っ張り出すことが効果的です。
何をやるべきかが見えずもやもやした状態であっても面談を通じて次のステップが見えてくると思いますので、ためらわず面談をご利用ください!
さらに、お勧めしたいのが、起業したいという同じ志を持つ人同士とのやりとりを通じて、自分のビジネスを明らかにし、起業のスタートに加速をつけられる「創業チャレンジゼミ」!
当ゼミでは、自己の棚卸からはじまり、ビジネスモデルの構築からプランの作成まで、担当コンサルタントや参加メンバーとの意見交換を通じて具体化していきます。
現在、35期生を募集中。
創業をお考えの方、創業チャレンジゼミで創業の第一歩を踏み出してみませんか?
経営相談室 スタッフコンサルタント 東が担当しました。
▼東 純子(あずま じゅんこ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 東 純子(あずま じゅんこ)のプロフィール
(2015年4月15日公開)
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