第24回 アイデアをビジネスモデルに転換するには?|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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なかのひと
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アイデアをビジネスモデルに転換するには?

  • 登場人物は誰なのかを明らかにする
  • 登場人物の役割や順番を具体化する
  • さらに変化をつけられないかを検討する

登場人物は誰なのかを明らかにする

みなさん、こんにちは。スタッフコンサルタントの東です。
すっかり秋めいて過ごしやすくなりましたが、みなさんはどんな秋を楽しんでいますか?
私はダイエットを気にしながらも、やっぱり「食欲の秋」でしょうか…(笑)。

アイデアをビジネスモデルに転換するには?

経営相談室では、これから創業をしたいという方のご相談にもご対応していますが、「~がしたい」というアイデアや想いがあっても、「」に対して「」を「どのように」提供して「収益を得るのか」が具体的になっていない方がいらっしゃいます。

そんな状況の方とお話するとき、私は冒頭に挙げた3つの観点でお話を聞かせていただいて、全体像を図で整理するようにしています。

まずひとつめは「登場人物」を明らかにすることです。

最初に「自分」を中心として、「顧客が誰なのか」を明確にします。
顧客はどんな人物なのかをイメージできるまで、具体的に絞り込むようにとお話ししています。

顧客像が漠然としていると、顧客がどんな価値観を持っていて何に対して対価を払うのかが不明瞭なままになってしまいます。
これでは提供しようとする商品・サービスによって顧客が得られる価値をどう伝えるのか、それを明らかにすることができません。

また、提供する商品・サービスを見つけてもらうために、顧客がどんな情報源を使って、該当する商品やサービスの情報を収集しているかを特定しなければなりませんが、
顧客像があいまいだと、どんな媒体や手段を使えば効果的なのかも具体的になりません。

絞り込みをすることは「何を」、「どうやって伝えるか」を明確にするもので、他の選択肢を捨てることではないので、顧客像をできるだけ具体的にしてくださいね。

さらに、商品・サービスを供給するのに必要な仕入先、外注先、協力会社などを登場させます。

登場人物の役割や順番を具体化する

次に、登場人物がそれぞれどんな役割をどんな順番で担ってもらうのかを書き加えていきます。
さらに、いつ収益が得られるのかも記入します。

例えば、一般的なビジネスモデルですと、自分を中心において、①仕入先から商品を「仕入れ」て、②「支払い」をする、③顧客に「販売」して、④売上を「回収」する、といった流れになり、キャッシュポイントは④の時点となりますね。

このモデルですと、先に支払が発生して一旦商品を自社で在庫し、販売後に収入が得られるという、いわゆる「在庫リスク」を抱えるパターンとなります。

さらに変化をつけられないかを検討する

一連の流れを記載した後、さらに役割や順番を変えられないかを検討します。
前出の例ですと、在庫リスクを回避するために、「先に顧客から発注してもらうことができないか」と、順番を逆にすることも検討の余地があります。

さらに、登場人物を増やすことによって、役割や順番を変えられないか、キャッシュポイントを増やすことができないかなども検討していきます。

変化をつけることでビジネスモデルが高度化していくと、競合他社に対しての参入障壁となり、競争力の源泉につながります。

ビジネスモデルは、事業を継続していくために必要な収益を上げる仕組みとして、事業の根幹につながるものですから、しっかりと組み立てておくことが重要です。

ただ、時間があればしっかりした組み立てができるというものでもありませんし、自分がいいと思って検討しているビジネスモデルを客観視するのは難しいものです。

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同じ志を持つ仲間とともに、ビジネスモデルを練り上げましょう!

経営相談室 スタッフコンサルタント 東が担当しました。

▼東 純子(アズマ ジュンコ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 東 純子(アズマ ジュンコ)のプロフィール

(2014年10月22日公開)

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