第372回 お金の価値|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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なかのひと
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お金の価値

  • 17世紀に起きたチューリップ・バブル
  • 「お金」の三つの機能
  • 顧客に対する価値提供が事業の基本です

17世紀に起きたチューリップ・バブル

1960年代半ばオランダで、チューリップ球根の価格が異常に高騰し、その後、突然に価格が急落したことがありました。いわゆる「チューリップ・バブル」です。

「お金」は大切です。

「お金」は大切です。

2022年の年明け早々にも、中央アジアのカザフスタンで代表的な暗号通貨(仮想通貨)ビットコインの価格が2021年末時に比べて一割強下落しました。ビットコインは、皆様、ニュースなども御存じの通り、ネットワーク・コンピューティングを駆使した「マイニング」という手法で作り出されます。

ビットコインに限らず、仮想通貨は通貨という名称がついていますが、日常生活を支えるモノやサービスを購入するための「お金」ではなく、相場が安いときに購入し高値になれば売却するといった「投機」の対象です。

冒頭の「チューリップ・バブル」も美しい花を愛でる気持ちではなく、仮想通貨のケースと同じ投機目的で取引されました。

「お金」の三つの機能

人間の生活に役立つお金には三つの機能があります。

一つ目は「保存機能」です。
チューリップの球根は、時間が経ち腐ってしまえば無価値になりますね。
お金は、企業経営の場合、株主への配当等の他に、利益剰余金として自己資本に蓄積され腐りません。自己資本が増えることで当該企業の信用力が高まり、さらに取引先も増えます。

二つ目は「交換機能」です。
チューリップの球根で家を建てたいと思っても、取引相手が「花嫌い」だったら取引は成立せず家を建てることはできませんが、「お金嫌い」な企業なんて存在しません。
建築業者等が納得する金額を支払うことができれば、家が建ちます。

三つ目は「測定機能」です。
時間差、地域砂糖で価格差が生じる仮想通貨では事業取引は成立しません。
例えば、コーラが飲みたい時、店頭やネットで販売価格をご覧になると思います。アメリカで一本が1ドルで適正価格とされている場合、今この原稿を書いている為替相場ですと日本では一本約115円です。
この115円を消費者が「高い」と感じるのか、「安い」と感じるのか、その測定判断を受け持つのが、この「測定機能」です。

顧客に対する価値提供が事業の基本です

仮想通貨のように、それ自体の相場が乱高下すると、人間は「商品」「サービス」の価格判断が困難になります。

人間の生活に役立つモノ、あるいは憧れを具現化するモノ、コトを提供することが事業の本質ですね。そして、これらモノ、コトの交換をスムーズにできるように手助けすることがお金の役割です。

どんなに素晴らしいモノやコトでも、人間の欲求が一致しないとモノ同士、コト同士の交換が実現しません。
しかし、人間がその価値を認める「お金」がモノ、コトの交換に介在すれば、スムーズに売買が成立します。

経営相談室 スタッフコンサルタント 森 が担当しました。

森 啓(もり さとる)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 森 啓(もり さとる)のプロフィール

(2022年2月16日公開)

大阪産業創造館 経営相談室

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