第157回 価値観に合わせてお店の規模を考える|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

中小企業の経営者・起業家の皆様を支援する機関。大阪産業創造館(サンソウカン)

なかのひと
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価値観に合わせてお店の規模を考える

  • 小規模すぎる店舗の弊害とは
  • めざす収益から逆算して事業規模を考える
  • 大切なのは価値観

小規模すぎる店舗の弊害とは

みなさん、こんにちは。大阪産業創造館 経営相談室の岡島です。

新しい事業を始める時に「小さく始めて大きく育てる」ことをお勧めしますが、
そうでないこともあります。

出店計画、一緒に考えます。

たとえば、カウンターのみ5席の店舗では、
最大限に回転率や客単価を上げたとしても、
1ヶ月で獲得できる収益は限られています。
その状態で多店舗展開したいと思っても、収益が限られている以上、
新店舗のオープンに向けた、人材の育成や内部留保できる余裕がありません。

そのため、新店舗では大半を借入に依存する資金計画になってしまい
数字に追われるシビアな毎日となってしまうこともあるのです。

めざす収益から逆算して事業規模を考える

「自分ひとりの給料が稼げたらいい」というコンセプトで始めるのなら
小規模店舗でも良いのですが、

もし、「できる限り多くの利益をあげたい」とか「多店舗展開したい」という
夢をお持ちであれば、あまりに小規模過ぎる店舗でのスタートはお勧めしません。

多店舗展開をした時に責任者を任せられるような優秀な人材を雇用して
育成する費用を賄えるだけの事業規模が必要です。

こうしたことを加味して、最初の店舗の開業計画では
いつまでに、どのくらいの収益を上げることができるのかを
逆算して考えておくこと
が重要です。

 

大切なのは価値観

店舗を開業する目的によって
準備すべきことや心構えは大きく変わります。

「常連客と毎日を楽しく過ごせるお店」を経営したいという方には
その夢を実現できるような計画の立て方があり

「数年以内に株式上場をめざしたい」という方には
その夢に沿った準備のプロセスがあります。

個人的には、 「早期退職して、田舎暮らしを満喫しながら、趣味の蕎麦打ちや
農作物を育てながら心豊かに生活したい」という方の思いに共感したりもします。

いずれにしても、大切なのは、起業家の価値観です。
どんなお店を創り、どんな暮らしをしたいのか、
ご自身のお気持ちを棚卸しするところから始めてみるのも良いと思います。

経営相談室 スタッフコンサルタント 岡島 が担当しました。

▼岡島 卓也( オカジマ タクヤ )のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 岡島 卓也( オカジマ タクヤ )のプロフィール

(2017年10月18日公開)

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