第465回 引き算により、新たな需要を喚起する|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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引き算により、新たな需要を喚起する

  • 引き算によるヒット商品
  • いろいろな引き算の事例
  • 引き算による市場の開拓

引き算によるヒット商品

みなさん、こんにちは。
大阪産業創造館 経営相談室の岡島です。

引き算から生まれたヒット商品とは

引き算から生まれたヒット商品とは

先日ある情報番組で、引き算したことによって新たな需要を獲得した事例が紹介されていました。驚いたのが、キーボードから文字を無くした、真っ白なキーボードが5万台売れたということでした。
人気の理由は文字が書いてあるキーボードだと無意識のうちに手元を見てしまうので、打つのが少し遅くなってしまいます。そのため、プログラマーやライターなど早く打ちたい人に売れているのだそうです。

他にも、ビールからアルコールを引いて、アルコール度数を3.5%にしたら発売1週間で100万箱売れたそうです。度数が低いため酔いづらくなるとのことで、度数が高いと酔ってしまう方や食事前などに軽く飲みたい人、ゆっくりと長く飲みたい人に好評のようです。

いろいろな引き算の事例

そこで他にも、引き算でヒットした事例は無いかを調べてみたところいろいろな引き算の事例がありました。

有名な事例でいくと、機内サービスを引き算した格安航空券などは、利用したことがある方も多いと思います。
テレビからチューナーを引き算したチューナーレステレビは、動画配信サービス普及の勢いに乗って一気に存在感を高めました。
更には、卵かけごはん専用醤油やアイスクリーム専用スプーンも、用途を限定し機能を引き算した製品です。

引き算による市場の開拓

これらは、従来、常識であったサービスや機能を引き算して、価格競争力を高めたり用途をピンポイントに絞り込んで、付加価値を高めた事例となります。

一見すると、市場が縮小するようにも思われますが、結果的には、ターゲットを絞り込んだことで、より訴求力が向上した結果だと感じます。商品・サービスを企画する際、ついつい、多機能や高機能に進めがちですが、柔軟な引き算の発想により新たな市場を開拓できるかもしれません。

経営相談室 スタッフコンサルタント 岡島が担当しました。

岡島 卓也(おかじま たくや)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 岡島 卓也(おかじま たくや)のプロフィール

(2023年12月27日公開)

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