第353回 「ネット起業」の種類とはじめ方、注意すべきポイントは?|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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なかのひと
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「ネット起業」の種類とはじめ方、注意すべきポイントは?

  • 「ネット起業」の特徴
  • 「ネット起業」のメリット・デメリット
  • 「ネット起業」のはじめ方は?

「ネット起業」の特徴

経営相談室の大西です。
先日、駅の構内で珍しく人だかりができているのを見つけました。
とあるキャラクターと鉄道会社のコラボグッズの販売開始を待つ人の行列だったようです。

ネットを活用した起業をご紹介します。

ネットを活用した起業をご紹介します。

このキャラクターは、ペンギンのイラストをSNSに投稿したことがきっかけで人気が出たものです。最初は、スマートフォンのスタンプ販売といった身近なところからビジネスが始まり、わずか2年程度で大きく成長しました。

こうしたネットを起点にしたビジネス(「ネット起業」)について、特徴、メリット・デメリット、はじめ方などをまとめてみました。

「ネット起業」は、インターネットを利用したビジネスを始めることです。

その種類は、ネットショップでの商品販売、クラウドソーシングを利用した仕事の受注(デザイン、動画などの成果物の作成)、ネットでのオンライン講座、音楽・文章・動画といったコンテンツの提供、オンラインサロン開設などさまざまな形態があります。

どれも資金や人脈もそれほど必要ではなく、ネットでスキルを習得しながら誰にでも始められるのが特徴です。最近では無料もしくは少額で、文章や画像などのオンラインコンテンツの発信をすることができるインターネットサービスもあり、自分の好きなことで起業する方が年々増えています。中には、起業とあまり意識せずに始めた方もいます。

「ネット起業」のメリット・デメリット

ネットで起業する場合の、最大のメリットは、資金がいらずパソコンとインターネットがあれば場所や時間にとらわれることなくマイペースできることです。

一方、デメリットですが、事業開始後、集客や成果が出るまでに時間がかかることが挙げられます。また一人で行うことが多いので、モチベーションの維持が難しく、片手間でやっていると制作活動などが後回しになりがちです。
モチベーション維持のためには、積極的な情報収集や起業仲間を見つけて交流することをお勧めします。

「ネット起業」のはじめ方は?

「ネット起業」の場合、誰にでもできるスキルが多いので、同じような商品、スキルやサービスを提供する人も多くなります。このように競合が多い状況では、顧客に違いが伝わりにくく、選んでもらいにくくなります。

対策としては、情報発信をしっかり行って商品サービスの違いを明確にすることに加え、メールやチャットによる丁寧な接客対応が求められます。商売はネット上でする場合でも、直接お客様の意見を聞いておきましょう。

ネットショップを例にすると、何を売るか、コンセプトやターゲットを明確にして、丁寧に商品説明をしていくことが求められます。取扱商品の特性を踏まえた上で、どのショッピングサイトを利用するか決定していきます。ショッピングサイトなどは変えにくいので開始前に決めておくのが理想的ですが、小さく初めて軌道修正も加えながら手を加えていっても良いでしょう。

また、オンライン講座を始める場合であれば、自分が培った知識や技術の磨きをかけるだけでなく、SNSを活用したファンコミュニケーションも選ばれるためには重要です。

パソコンやITが苦手、セキュリティーなどが心配といった方もあると思いますが、「ネット起業」で成功した人はITが得意でない人や別の業界の人も多いです。ITを勉強してから起業しようという方ももちろん結構ですが、まずは始めて学びながら育てていきましょう。

それこそ、自分ができないことは、クラウドソーシングで依頼することもできます。

冒頭のペンギンのキャラクターもたまたまSNSに投稿したイラストがきっかけになって短期的に成長しましたが、このクリエーターの制作活動及びSNS利用はもっと前から始められているようです。「ネット起業」は軌道に乗るまでに時間がかかりますので、まずは始めてみることが大事だと思います。

「ネット起業」に関心がある方はこんなことを聞いたら恥ずかしいなどと思わずに、経営相談室にご連絡ください。

経営相談室 スタッフコンサルタント 大西 が担当しました。

大西 森(おおにし しげる)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 大西 森(おおにし しげる)のプロフィール

(2021年9月22日公開)

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