皆さん、御贔屓のブランドはありますか?「LOUIS VUITTON」の新作鞄なんて、手に入るまで数年待ちということもザラだとか・・・。それでもセレブな女性たちは待ちます。「ヴィトンやないとあかん。」と言って。
ブランドの起源も実は牛にする焼印です。「うちの牛の肉はな、口の中でとろけるんや。他のと一緒にせんといてや!」というわけです。
しかし、お客様がその肉の味の虜になって指名買いするまでには時間がかかります。しゃれた名前を付けたから、かっこいいロゴを考えたから即OKというわけにはいかない。
最近、ひっかけ橋の看板をリニューアルしたグリコにもポッキーという大ヒット商品があります。ココナッツポッキーとか、苺ポッキーとかバリエーションも豊富。実は新商品にもポッキー(商標)とネーミングすることに深~い意味があります。
たとえば、生活に疲れ切った中高年男性をターゲットに、マムシドリンク味の新商品を出す場合を考えてみましょう。「まむしポッキー」とネーミングすれば、「あのポッキーシリーズやからおいしいはずや。」ということになって売りやすい。
しかし、「まむしん棒」という名前では、今までのポッキーファン以外に顧客層を広げる可能性はあるものの、市場導入コストは高くなる。CMも「嵐」から「たけし」に変えないかん。
「ヴィトンだからいい!」「ポッキーやからおいしい!」と顧客に言わせる力がブランドです。近所のスーパーでポッキーが売り切れだったら、木枯らしが吹きすさぶ中でもチャリンコを飛ばして隣町まで買いに行く・・・。
ブランド力、当然、目には見えませんが企業の財産です。貸借対照表には載らない財産です。M&Aの時、企業や事業が実際の純資産額より高く売れるときは、このブランド力が評価されている。知的資産とも言いますね。
自分はどうかな・・・。
ウイスキーのロックをポッキーで混ぜながら、心静かに考えてみたい・・・。
経営相談室 スタッフコンサルタント 森が担当しました。
(2014年12月3日公開)
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