みなさん、こんにちは。大阪産業創造館 経営相談室の岡島です。
さて、経営相談室では様々な相談があります。
その中の1つに「利益は出ているはずなのに、なぜかお金が残らない」という相談もあります。
一見、矛盾したように思えますが、
これが実際に起こるのが経営の不思議な部分です。
実は利益だけ見ていても、会社の状態はわからないことがあります。
そもそも利益とは、一定のルールに従って一定期間の成績を示すことです。
例えば、当月に商品は売れたものの入金が翌月になった場合でも
ルール上では、売上を当月に計上します。
そうすると、当月の「利益」では黒字でも、現金は来月まで待たないと入金されず、
当月の「現金」が足りない、ということが起こります。
他にも、在庫の増加や借入れの返済負担が過大であることも
現金を減少させる理由の1つです。
そして、この現金が足りない状態に陥ると倒産することになります。
このように、利益が出ているにも関わらず、現金が不足する状態が、
いわゆる黒字倒産と言われるものです。
損益計算書や貸借対照表といった、いわゆる「決算書」は
会社の儲けるチカラや、財務状態を定量的に示すものです。
経営相談室のコンサルタントは、決算書と資金繰り表などから
問題を特定、解決策を立案することも業務の一つとなりますが
実は、経営者の皆さまにも毎月行っていただきたいと考えています。
それは、前述したような黒字倒産の原因は必ず決算書にあり
そこをいち早く特定して、策を打つことが
健全な企業経営に不可欠だからです。
ただ、決算書分析を行うには、ある程度の専門知識が必要です。
「財務は苦手」「税理士にまかせっきり」という経営者の方は
課題を見つけるための講座もありますので、ご参考にされてください。
→ 【1日完結ゼミ】決算書からわかる、経営課題の見つけ方
もちろん、経営相談室への個別相談も随時受け付けております。
一緒に課題を整理し、今後の方向性をアドバイスさせていただきます。
経営相談室 スタッフコンサルタント 岡島が担当しました。
▼岡島 卓也(オカジマ タクヤ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 岡島 卓也(オカジマ タクヤ)のプロフィール
(2015年7月1日公開)
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