みなさん、こんにちは。
経営相談室の谷口です。
製造業や小売業など在庫を持っている事業者の方も多いかと思います。
無駄な在庫はありませんか?
在庫を持つメリットとしては以下が挙げられます。
・欠品を防ぐ
・希少性のある材料を確保しておく
・大ロットで仕入れることで仕入単価を抑える
一方で在庫を持つデメリットとしては以下が挙げられます。
・資金繰りが悪化する
・在庫量に応じた保管スペースが必要
・モノを探したり整理するのに時間がかかる
・劣化や流行が過ぎ去ることで商品価値が減少する
どれぐらいの在庫を持てばいいのか正解はありませんが、上記のメリット・デメリットを考慮しながら自社にとって適正な量を見つけることが重要です。
その際、ひとつの目安となる指標が「在庫回転期間」です。
在庫回転期間とは、在庫を仕入れてから販売するまでにかかる平均日数を表します。
例を交えながら計算式をご説明します。
前提条件としてある月において以下の結果が出ていたとします。
売上原価:1,000,000円
棚卸在庫:2,000,000円
在庫回転期間の計算式は、以下の通りです。
在庫回転期間=棚卸在庫÷売上原価
2,000,000÷1,000,000=2
つまりこの商品を仕入れてから販売されるまで2か月かかっていることを表します。
上記は金額ベースで算出しましたが、現場の方でしたら、金額ではなく個数ベースで算出したほうがイメージしやすいかもしれません。
また、商品だけでなく、部品、原材料、消耗品などでも使えます。
さて、さきほどの例でいうと、2か月分の在庫を抱えている必要があるのでしょうか?
冒頭の在庫を持つメリットでご説明した通り、希少性がある部品を確保して欠品を防ぐなどの理由があれば、ある程度の在庫を抱えるという経営判断も必要でしょうが、そうでない場合は、できるだけ在庫は減らす努力はしたほうがいいでしょう。
一度にすべてを見直すと時間がかかってしまいますので、まずは保管スペースを大きく占めている在庫や、在庫回転期間が極端に長いもの、めったに注文がこない商品などから見直すことをお勧めします。
在庫管理でお悩みであれば、経営相談室にご相談ください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 谷口 が担当しました。
谷口 睦(たにぐち むつみ)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 谷口 睦(たにぐち むつみ)のプロフィール
(2022年5月25日公開)
この記事に関連する大阪産業創造館のコンテンツ