「赤福餅」って食べたことありますか?関西の人はおそらく旅行のお土産や伊勢参りのついでに食べたことがあるのではないでしょうか。
この「赤福餅」を作っているのは、㈱赤福という会社です。創業は1707年なので300年以上続く老舗の会社です。
先日、この会社でお家騒動が起きたという新聞記事が載っていました。
社長の浜田典保(51)が代表権のない会長となり、母の勝子氏が(77)代表取締役社長に就任したそうですが、事実上は解任だったそうです。
解任された典保氏は、父の益嗣氏(76)から社長を引き継ぎ、2007年に発覚した消費期限偽装問題から見事に業績を回復させました。さらに会社を根底から作り直し、いわゆる家業型経営ではない、近代的な組織経営への脱皮を図ろうとしていたみたいです。
その行為が、昔からのスタイルを守りたい父母から反発を受けたのか、今回の解任事件に至ったといわれています。
同族経営って難しいですね。親族と良好な関係を築けば、同族経営は企業が成長するうえで大きなプラスに働きます。重要な仕事を任せたり、解決すべき課題に対して協力して当たることができたりしますよね。しかし良好な関係が崩れたら、会社を揺るがすトラブルになりかねないというリスクあります。
月刊誌「日経トップリーダー」の2014年7月号に、同族企業の実態調査が載っていましたが、社内に親族を入れている会社のうち約4割が親族間でトラブルが起きた経験があるそうです。その原因は、①経営方針の違い(65.4%)、②感情のもつれ(35.9%)、③社内での処遇(12.8%)など。
どれもまずは当事者間での話し合いを常日頃から行うことが大切でしょうし、それぞれの能力等を理解したうえで、役割分担や責任の所在、場合によっては財産の分け方等を明確にして、あいまいな部分を極力なくすよう心掛けないといけないと思います。
経営相談室 スタッフコンサルタント 中田が担当しました。
(2014年7月16日公開)
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