こんにちは。スタッフコンサルタントの谷口です。
寒さのピークは過ぎましたが、油断せず体調管理に気を付けましょう。
さて経営相談室には様々な相談があり、その中には新商品を開発するにあたり、どのようなことに注意しなければならないかというご相談を受けることがあります。
顧客ニーズ、市場の規模・成長性があることを確認することも当然ですが、競合との闘いをいかに避ける、もしくは勝ち抜くかというところが重要になってきます。
競合との競争戦略上、3つの基本戦略があるとマイケルポーターは言っています。
コストリーダーシップ戦略とは、競合を圧倒する低コストでの生産を実現することで、価格競争力といった競争優位性を築く戦略です。
差別化戦略とは、独自の商品による価値を提供することで、競合との価格競争にまきこまれずに、競争優位性を築く戦略です。
集中戦略とは、商圏・顧客・商品・サービスなどを絞り込み、限られた経営資源を集中させることで、そのカテゴリーに対して、競争優位性を築く戦略です。
コストリーダーシップ戦略を行うには、大量仕入により仕入コストを抑える、作業効率のいい大規模工場による大量生産、大量販売するための販売網などが必要になります。
つまりスケールメリットを活かせる大手企業の戦略になり、リソースに限りのある中小企業には難しい戦略です。
中小企業は逆に大手企業がとりにくい戦略をとる必要があります。
大量生産された商品に満足できないお客様に対して、独自の付加価値をつける差別化戦略や、スケールメリットを活かせないある特定の分野に特化する集中戦略になります。
たとえば家電量販店のテレビコーナーに行くと、同じようなデザインで多くの機能を盛り込んだテレビがたくさんあります。
不特定多数のお客様に訴求するには、必然的に万人受けするようなデザイン・機能にならざるを得ないからです。
そこに目を付けて、機能をしぼり個性的なデザインで勝負をかける家電メーカーもでてきています。
デザイン性・シンプルさがお客様に評価されたため、比較的高い価格にもかかわらず売れているようです。
おそらく多くの事業者の方は差別化を意識されていると思います。
しかしせっかく差別化を意識してつくった商品・サービスですが、その価値がお客様に伝わらなければ意味がありません。
あるエステサロンを経営している相談者の方は、使っている化粧品や施術方法にこだわることで、他の店との差別化を図っているそうですが、HPを見てもそのようなこだわりに関する記述はありませんでした。
お客様に価値を伝えるために、以下のような観点があります。
競合に打ち勝つために、商品の差別化を図り、経営資源を集中することで、競争優位性を築くことを意識してみてください。
商品開発で悩んでいる方がいらっしゃいましたら、まずは経営相談室にご相談ください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 谷口 が担当しました。
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(2019年2月27日公開)
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