みなさん、こんにちは。
大阪産業創造館 経営相談室の岡島です。
会社員から経営者になると何か変わりますか?との不安を抱えて相談に来られる方もおられます。
税金のこと、保険・年金のことや、普段の生活にも影響が及ぶこともありますので、今日は経営者と会社員の違いについて考えてみたいと思います。
まず、これから経営者になる人と会社員の大きな違いとして、会社員は、何らかの組織に所属していることが挙げられます。
そして、その組織には、既に人材、設備、場所、資金、取引先に加えて、積み重ねてきた実績や歴史という経営資源があります。
それらの、後ろ盾(組織の看板)があるからこそできることも多々あるかと思いますが、経営者になるということは、その看板に頼らず、一から経営資源を積み上げていくことになります。
当然、全ての決断を迫られますし、その結果に対しての全ての責任を負わなくてはいけないのも経営者の特徴です。
会社員の時は、労働基準法に守られているため、最低賃金保証、労働時間の制限、休日や有休の権利、などがありますが、反面、就業規則、指示や辞令などに従わなくてはなりません。
そのため、残業、休日出勤、出張、転勤、降格に加えてノルマや更には、独特の社風(暗黙のルール)などもあり、窮屈な思いをしている方もおられると思います。
その点、経営者になるとルールに縛られることがないため、だれと、どんな仕事を、いくらで、いつまでに、どこで、いつするのかを全て経営者自身が決めることができます。
そのため、平日休んで、土日に働いてもいいでしょうし、自宅やカフェで仕事するもよし、一緒に仕事する人や仕事内容を選ぶこともできます。
但し、労働基準法に守られる立場ではないため、収入、休日の保障や労働時間の制限が無くなったり、社会的な信用を得られないこともあります。
あるアンケート結果(※)では、経営者になったことで、収入面を不満とする声は半数近くあるものの、総合的な満足度で不満と答えた方は10%以下という結果もあります。
※「趣味起業家の実態と課題」
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_181211_1.pdf
2018年12月11日 日本政策金融公庫総合研究所
経営者になることに魅力もありますが、反面リスクも伴いますのでそれらを踏まえて、ご検討頂ければと思います。
次回は、もう少し掘り下げて、保険や年金、税金がどのように変わるのかを考えていきます。
経営相談室でもご相談頂けますので、気軽にお問合せください。
経営相談室 スタッフコンサルタント 岡島 が担当しました。
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(2019年10月23日公開)
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