第245回 画期的な新商品の評価とお墨付き|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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なかのひと
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画期的な新商品の評価とお墨付き

  • 新商品の評価は難しい
  • あるベンチャー企業の話
  • 専門家のお墨付きを得ることが重要

新商品の評価は難しい

先日、新商品の企画開発が得意な社長と話しているときに、社長から「新商品というのは評価が難しいんだよね。だから、自分の開発した新商品も、いくら説明しても、わからない人には全く理解されない」という言葉がポロリと出ました。

新商品の評価は本当に難しいですね。

数十件の特許・実用新案を取得し、長年、新商品企画で生きてきただけあって、シンプルに核心を突いた言葉だと、思わず深くうなづいてしまいました。

あるベンチャー企業の話

植物の肥料を開発した別のベンチャー企業の話ですが、先日、大手製薬会社出身の社長から、20年かけて開発した肥料の効能についてお話を伺いました。しかしながら、こちらの化学の知識が乏しすぎて、全く理解できませんでした。この肥料は開発当初、営業しても全く売れず、融資で借りた資金も底をついてしまったとのことでした。

しかし、資金が底をついた正にそのとき、特許が取得でき、農林水産省で肥料として正式登録され、それをきっかけに次第に売れるようになり、今では代理店を使って全国的に広く販売できるようになりました。

専門家のお墨付きを得ることが重要

最近、色々なところでビジネスプランコンテストが開催されており、私もビジネスプランを評価することがあります。もし、先ほどの肥料を、特許取得や農水省の登録の前に評価することになったとしたら、果たしてその潜在力を見抜くことができたのだろうか、と思ってしまいます。

画期的なものになればなるほど、その本質を理解できる人は少なくなります。したがって、事業者にとっては、本質を評価してくれる、しかるべき専門機関や専門家の、いわゆる「お墨付き」を得ていくことが非常に重要だと、改めて感じた出来事でした。

経営相談室 スタッフコンサルタント 泉 が担当しました。

▼泉 仁史( イズミ ヒトシ )のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 泉 仁史( イズミ ヒトシ )のプロフィール

(2019年7月24日公開)

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